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爽やかな朝日が差し込む部屋。1人の男は物憂げに空を見ていた。
「いつからか、空を見ても何も感じなくなった。白い雲が似合う青空。オレンジ色の夕空。いくつもの星が光り輝く夜空。僕から見ればどの空も…色なんてない、ただの灰色だった。僕もまた、空を綺麗だと思える日が来るのだろうか。」
彼は変わらぬ顔でそう呟いた。
桜の木に若葉がではじめた頃。心地よい風が吹く青空の下で、一人の女子大生が絵を描いていた。
「だって空が好きなんだもん。」
そう答える彼女の笑顔は陽だまりのように暖かなものであった。