テラーノベル
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翌朝、再生する。
ノイズの奥で、
俺じゃない声が、淡々と喋っていた。
| 「 これは体験ではありません 」
|「記憶ではありません」
|「まだ消費されていません」
ページをめくる音。
ペンで書く音。
ーー俺は、寝ていたはずだ。
その夜、はっきりと”理解”した。
この部屋では、
恐怖が発生していないんじゃない。
恐怖が、まだ”使われていない”。
ホラーは、語られた瞬間に終わる。
動画にされた瞬間に弱まる。
物語にされた瞬間に、安全になる。
でも、この部屋の何かは、
語られる前の恐怖を溜め込んでいる。
誰も書かなかった理由が、分かった。
ーー書いた瞬間
それは外に出る。