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#prtg
@ きみ以外なんて選ばないよ
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「うーん…じゃあさ、一回目瞑って?」
「…え?う、うん」
急な提案に戸惑い、何をされるんだろうと身構えながらも
彼の言うことならと素直にぎゅっと目を瞑った。
すると、次の瞬間───
おでこに、なにかマシュマロでもポンと当てられたくらいの
本当に微々たる力で、なにかをされた。
痛くも痒くもない、微かな衝撃。
不思議に思ってゆっくりと目を開けると
すぐ至近距離に、優しい目をした敦の顔があった。
「え、え……?なに、したの?」
戸惑う僕に、敦はまるで悪戯が成功した子供のような、茶目っ気たっぷりの笑顔を見せた。
「デコピンしたんだよ」
「…へ?全然痛み無かったよ…?」
「まあ、加減してるし。ひろの可愛い顔を傷つけるわけにいかないでしょ」
「そ、それだと怒ったことにならないよっ。もっと、こう…反省させるみたいな……」
食い下がる僕に、敦は真面目な顔になって言った。
「だって俺、ひろに怒ってないからね」
「す、少しも怒ってないの…?本当に…?」
「うん。隠さないで、俺が帰ってきた瞬間に正直に教えてくれただけでいい子だなって思うし。それに、ひろの性格上…俺に怒られる前から、頭の中で何百回も自分のこと激しく責めてそうだしさ」
敦は僕の心の動きをすべて見抜いていた。
「でも、僕が悪かったのに……」
「んーん、むしろ俺のために部屋を掃除してくれたことに感謝してるし。失敗はしちゃったかもしれないけどさ、次があるじゃん?」
「えっ?」
「ひろってさ、過去のトラウマが影響してるんだろうけど…何か失敗すると、その悪い部分にばっか目が行っちゃうでしょ?」
「…う、うん……」
小さな声で認めると、敦は僕の頬を両手で優しく包み込んだ。
「だからね。そういうときは、自分が成功したことにも目を向けるといいよ」
「成功したこと…って?僕、しゅんの大切なものに傷つけたんだよ?なにもいいことできてないのに……」
「でも、机綺麗に拭いてくれたんでしょ?」
「それに、もし結果が失敗しちゃったとしても、俺のためにって一生懸命がんばってくれた、その気持ちが何よりも嬉しいんだよ」
あまりにも優しく、包容力に満ちた
スパダリ彼氏の模範解答のような言葉だった。
僕の歪んだ認知を、真っ直ぐな愛で矯正してくれるような言葉。
「…っ、…ほ、ほんと?」
「うん、本当。だからそんな泣きそうな顔しないで?」
許されない、責められるとばかり思い込んでいたのに
敦が全肯定してくれたことで、胸に詰まっていた重苦しい塊がすうっと消えていき
心が軽くなる感覚がした。