テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
𝚖𝚝𝚔 . 𝚂𝚒𝚍𝚎
𝚊𝚐𝚎 28
会場にいる人たちで、埋め尽くされた席。
眩しくも美しいライト。
…
ぁあ、
ようやく届いたんだな
「っ……!!」
電撃のようなギターに、かっこいいピアノ。
そこに僕の声が混ざる。
ずっと目指して場所
なのに、どうして?
…
ずっとためていた疲労がドッと身体にのしかかる
嬉しかった幸せの感情が消える。
「ぁ…ぁう、」
途端に僕の声が消え、戸惑うメンバー。
恥ずかしくて、誰にも見てほしくないのに。
…
ずっと刺さる視線、今すぐ居なくなりたい。
ずっとずっとずっとずっと、
目指していたものが今、目の前にあるのに。
動かない。
目が喉が腕が足が
失敗続きの僕でもようやく、届いたのに
「ぁ、あぁ…」
ただ漏れる嗚咽で覆われる。
メンバーが軽蔑したような目で見てくる。
ようやく、ようやく叶った夢なのに、
僕のせいだけで全てが消え去った。
「ごめんなさっ…すみませ…」
台無し。
グチャグチャ
「もとき、?」
若井の声で全部消えた
ぼくがきえた
冷ややかな目
慣れてるのにぜんぶ
どうしてこんなにも刺さるの?
繊細過ぎる僕がいやになる、
また失敗だ。
「…」
4,707
コメント
1件
…!お久しぶりです🙂↕️久しぶりに短編読めて嬉しいです!このお話の大森さん、目指していた舞台に立てたのにその分だけのプレッシャーがあってそれに押しつぶされて、、なんだかすごくもどかしい。