TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

サイド キリ


夕焼けが空を赤く染める。

ルネがくれたメモを頼りにその近辺を探して、もう数十分になる。

「どう?そっちにあった?」

『いや、こっちは見つかってないです!』

『こちらもですわ!』

なぜか、一向に見つからない……!

「一回集まろう。さっきのコンビニ前で」

私はレンとユメにそう伝えて通話を終えた。

「…………何やってんの?」

後ろから無愛想な声が聞こえた。見なくてもわかる、この声は……。

「アミ」

「気安く名前を呼ばないで」

〜〜私だって、出来ればアミと会いたくなんてなかったよ!

そう言いたいのをグッと堪える。

手にはたくさんのチラシを抱えているアミの顔を見る限り、進展があったようには思えない。

やっぱり難航してるんだろうか。


「……私ね、お姉ちゃんがいたんだ。でも、3年前に殺された」

アミが大きく目を見開いた。

だけど、それは世間には事故として報道された。

腰に巻いている、大きめのウインドブレーカーは唯一の形見として身につけている。

「だから、アミの気持ちがよく分かる。協力したいって思ってる」

そう思うのは私のエゴだけど。何か力になりたいと思うくらいはいいでしょ?

「アミが思ってるほど、悪い団じゃないよ」

「……なら、なんでダブルMと一緒にいるのよ」

?ダブルM?

「ねぇ、それって───」

私がアミに質問しようと思ったときだった。

「あっ!キリ、さん……?!」

「な、なぜここにアミがいますの?!」

レンとユメが合流した。

「お子様二人もいたんだ」

……うっわ、毒舌。

さすがに二人もかちんときたようだった。

不満を顔いっぱいに表現している。

「で?三人仲良く何してんの?私のストーカー?」

「違いますわよ!あたくしたちは、マオのことを調べにきたんですわ!」

噛み付かんばかりの勢いで、ユメは叫ぶ。

すると、アミは呆れた顔でとんでもないことを言った。

「アイツの家はもうここにはないわよ。随分前に引っ越したでしょ?」

「「「?!」」」

えっ?!マオの家が、ここら辺にない?!

でも、ルネのメモには確かにここら辺の住所が……。

「アンタたち本当にダブルMのこと、何も知らないのね」

「さっきから、ダブルMって……ねぇ、マオのこと知ってるなら、詳しく……!」


『教える必要はない』


「「「「!!」」」」

突如、私が持っていたスマホからマオの声が聞こえた。

そっか、このスマホはマオとルネが共同開発したもの。遠隔操作やハッキングなんて簡単にできるだろう。

もう少し、注意を払っておけばよかった……!

『俺のほうから話す。すまない、もっと早く話しておくべきだったな』


『4年前の話だ。俺がダブルMとしてネット中で有名になってしまったのは

モンダイジ団 真実と嘘編

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

23

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚