🇩🇪視点 .
今日も今日とて仕事漬け。流石の俺でも平日全出勤+土日朝勤務は体力的にも精神的にも疲れる。
はあ、癒しが欲しい……。
「ど〜いつ〜!!」
「うお、」
急に抱きつかれた事に吃驚して咄嗟に振り向く。まあ誰が抱きついてきたかなど、いつもの事だから分かりきっているのだが。
「今から休憩?ioもなんだぁ〜!」
イタリアは、人懐っこくてスキンシップも多い。それ故にトラブルを引き起こしてしまうことも多々あるのはどうにかならないのだろうか……
「あ、嗚呼……というか、前も言っただろう?急に抱きついてくるのはやめてくれ。」
そう言うと、不服そうな顔をして拗ねてしまう。ちょっと可愛い。
「……まあでも、お前が俺に抱きついたりしてくれるのは素直に嬉しい。」
「…、!う、うんっ!!」
そしてすぐに機嫌が良くなり、笑みを零しながら再び俺の右腕に抱きついてくる。可愛い……
そう、俺は最近、イタリアの事を「可愛い」と思うと同時に、「傷つけたい」という感情?に苛まれる事が増えた。自分でも気色悪いと理解しているから、人に言えないんだよな……
「?ドイツ?大丈夫ー?」
嗚呼、やめてくれ。
そんな目で、俺を見ないで、
あ、不味い
”傷付けたい”
“叩きたい”
”苦しめたい!!”
「っ……、?ど、どいつ……?」
ばちん。
そんな音が、俺と此奴しかいない、静かでだだっ広い廊下に響いた。
正気を取り戻した時にはもう遅かったらしく。
「っ、ドイツなんてもうしらないっ!!!」
あーあ、やってしまった。
…でも、俺今、すごい歪んだ笑みを浮かべてるんだろうな。
罪悪感と、あれをもう一度やりたい、という感情が混ざりあって全然仕事に集中出来ない。
なんか飲み物でも買ってくるか……?
「Hello,ドイツさん。」
うお、吃驚した……
「……アメリカさん。如何されたんです。」
「んー?まあ、お前がちょっと疲れてるように見えたから、一緒に煙草でもどうかなって。」
「いやでも、俺もうさっき休憩を取っちゃって……」
「いいんだよー!上司命令!」
何とも強引な人だ……
「……で、どうしたんだ?悩んでるんだろ。」
ライターの火が、煙草に引火して煙が上がる。吸うと少し落ち着く気がする……。
さて、言うべきか否か。
「…………俺、さっきの休憩時間に、イタリアの事を叩いてしまって。」
「!……お前、イタリアと仲良いよな…?何かあったのか?イタリアが悪い事でも…」
「違うんです。」
もうここまで来たら、言うしかないもんな。
「俺、別にイタリアのこと嫌いなわけじゃないんです。」
「でも、何故かイタリアのことを『傷つけたい』と思ってしまって。」
「気づいたら、もう手が動いちゃってて。」
「彼奴は、何も悪くないのに……」
そう、全部俺が欲求を満たす為だけにした行動だ。全部俺が悪い……。
「ごめんなさい、こんな話。気持ち悪いですよね。」
早く出て仕事を終わらせてしまおう……
「何で、気持ち悪いだなんて思うんだ?」
がしりと手首を捕まれ、真っ直ぐな目で俺を見つめてくる。
「だ、だって……俺が抱くこの気持ちは、到底普通とは言えないでしょう。」
「そうだな、確かに”普通”とは言えないかもしれない。」
「でも、そういう事思うやつって意外と近くにいるもんだぞ〜?」
この人、何が言いたいんだ____?
「例えば、」
「……は?」
「ふ、冗談だと思ったか?これが本当なんだぜ。」
「で、気になったから色々調べたんだよ。」
「そしたらなんて出てきたと思う?」
「え、逆に何か出てくるんですか?」
俺だけじゃないのか……
「お前や俺が抱く感情はな、”キュートアグレッション”って言うらしい。」
「きゅ、あぐ……?」
なんだそれ、初めて聞いたぞ……
「キュートアグレッション、な。で、何でもこれは、『自分が可愛い物や小動物、後は好きな人や恋人なんかを見た時に引き起こされる、攻撃的な衝動』らしいんだ。」
可愛い物……小動物……
イタリアじゃねえか。
「てか、それでイタリアのこと傷つけたって事は、お前イタリアのこと好きなのか。」
「え……?」
自分の顔に熱が集まっていくのを感じる。今まで感じたことの無いくらい顔が熱い。
「いやだって、好きな人や恋人を見た時に発症するもんだし……」
……確かに俺、イタリアのことめっちゃ好きかもしれない。
「そ、そうかもしれないです……」
「だろ〜?ま、俺からしたら見ただけで丸わかりだけどな(笑」
「え”っっっ……」
なんだよこの人、超人か?
「てか、それだったらイタリアもお前のこと好きだと思うけどな?」
「え、何でですか?」
「だって彼奴、お前を見つけ次第駆け寄って抱きつくだろ。それは好きじゃん?」
「いや、彼奴は仲良い人なら誰でもやるんで……」
思わせぶりが上手いやつだよ本当に……
「……?あれを仲いいヤツみんなにするのか?」
「え、はい」
「…………Sorry,俺急用ができた。オーストリアのところ行ってくる。」
なんだコイツ急に。
「え、え??わかりまし、た……?」
「じゃ、いいタイミングで仕事戻れよ〜(笑」
な、なんだったんだ……嵐みたいな人だったな……
でも、話しただけでも少し楽になった気がする……
🇺🇸視点 .
「………………」
もし、俺の予想があっているのなら。
きっと彼奴を、放っておいてはいけない。
1回オーストリアに相談して、違ったら違ったで安心だし、仮にそうかもしれなかったら彼奴から話を聞くまでだ。
「頼むから違ってくれよ……?」
コメント
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私バカだから分かんないけど、この話がどストライクってことだけはわかるよ、
うぉ、好きなやつだ(?語彙力消失