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「すまない先生!!」
ブラック達は、砂煙の中、すまない先生を探した。やがて、砂煙が晴れ、すまない先生が立っていた。
だいぶ体力を消耗したようだが、きちんと両足で立っていた。
「・・・せん」
銀さんが1歩足を踏み出そうとすると、鼻先スレスレで影の攻撃が。
すまない先生は首を少し傾け、影の攻撃を避けた。
やがて、相手側の砂煙も晴れる。
「・・・ぇ・・・」
ブラック達どころか、すまない先生さえ言葉を失った。
目の前に立つ彼女は、首を切られているにも関わらず、首と胴体を影で繋げ、宙ぶらりんとしていた。
なのにも関わらず、死ぬ気配はなく、影がゆるゆると首を胴体へ引っ張り上げ、やがて、斬られたのが嘘みたいに胴体と首がくっついていた。
【ちょっと草薙剣受けとこって思ったけど、ちょっと痛いわねぇ、あぁ、びっくりした。】
彼女は平然とこぼし、すまない先生達は驚愕した。
彼女は普通に伸びをしていた。
すまない先生はまた剣を構えると、彼女が口を開いた。
【まだ戦うの?もういいわ。いい暇つぶしになったし、貴方達も帰った帰った】
手をヒラヒラさせる彼女に対し、すまない先生達は目を丸くし、言葉を失った。
【久しぶりに遊んだわー!あー、楽しかった!これだから人間は面白いのよね!!】
彼女は納得したようにケラケラ笑う。それにレッドが叫ぶ。
「はぁ!?何勝手に納得してんだよ!!突然先生の魂奪って、俺たち拘束して、先生と戦って、何がしたかったんだよ!!」
「兄貴!怒るのは分かるが追いつけ!!」
怒るレッドに対し、ブルー達が慌てて止める。
すると、彼女はケロッと答えた。
【“何がしたかったんだよ!”って言われても・・・言ったでしょ?“暇つぶし”だって】
そんな彼女に、すまない先生たちはもう怒りを通り越して、困惑しか頭に浮かばなかった。
これだけのことをしておいて、彼女には単なる“暇つぶし”にしかならないことに・・・
ふと、彼女が袂から“水色の球体”を取り出した。
【私の首を斬ったご褒美にこれ返すわ】
彼女はぽいっと投げ返す。すまない先生がそれを受け止めようとするも、その球体は宙で止まり、すまない先生の胸元に吸い込まれた。
【じゃあね?ちっぽけな人間共。
・・・まぁ、もう二度と会うことは無いだろうけどね】
そう言うと、突然、立っていた底が抜け、すまない先生達は暗闇に落とされた。
最後に、彼女のような声が聞こえた。
【これだから、人間で遊ぶのは楽しいのよね、壊れていく過程が本当に滑稽で、それでも、前に進もうとする所が、とても愛おしいのよ】
その言葉は、先程までの彼女の声と同じだが、とても優しい声だった。