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鬼門

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鬼門

1 - 第1話

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2022年10月22日

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【鬼門】

鬼門とは、北東のこと。これを艮(うしとら)と呼ぶが、陰陽道での考え方であり、常にこの方角のことをさす。 この方角から鬼が出入りすると考えられている。


僕は、詩雨(しう)普通の狐の少女でありたかった。

残念ながら僕の家系は、普通ではなかった。

僕の家系は「陰陽師」であった、そして、僕の家系では、【鬼門】の管理を行っていた。

最も他の場所のことは分からないがなにか1つのことを担当するというのは珍しいことなのだとか。

しかし、裏を返せば鬼門の管理はそれ程危険であり、注意が必要なのだという。

そして、今年もまたその日がやってきた。

陰暦7月1日

その日、鬼門は開かられる

鈴兄「さて、詩雨いつも通り頼むぞ」

詩雨「分かってるよ、僕だってたまには戦いたいのに…」

鈴兄「そうカッカッすんな、また後でスイーツ買ってやるから」

詩雨「約束だからね?さぁて僕も準備しよっと」

そう詩雨は言うと、取り込んだ鬼の力を解放する。

鈴兄「気が早くない?」

陰陽師の制服を着た狐の少女に鬼の角が生える

詩雨「分かってないなぁ、鈴兄は…」

そう言い終わる前に飛び、ビルからビルへと飛び移り、移動を開始する。

鈴兄「せめて、話し終わってから移動して欲しいぁ…結局何言おうとしたか分からずじまいだし…」

詩雨は、次々にビルの屋上を飛び高所へと移動する。

そして、所定の位置へ着いた時、トランシーバーで連絡を取る

詩雨「こちら詩雨、所定の位置へ移動完了、其方の移動が完了次第作戦決行」

鈴兄「こちらは準備完了何時でも大丈夫」

父「こちらも完了」

夜久(やく)兄「こっちも大丈夫」

詩雨「作戦椿、決行開始、各自無理しない範囲で行うこと」

※作戦椿:担当の地域を持ち、担当の地域のみの守護、鬼門の破壊を行う。

その他一同「了解」

参…弐…壱…零…

詩雨「鬼門の出現を確認、地域伍、避難完了前の人間を見つけ次第護衛と呪符の配布、臨機応変に対応するように」

一通りの指示を出し終わった詩雨は、人仕事終えたようにカフェオレを飲み始める。

詩雨「ふぅ、一息着く為のカフェオレは良いねぇ」

鈴兄「詩雨、サボるなよ?」

詩雨は、トランシーバーからのまさかの一言に驚き、カフェオレを吹き出した。

詩雨「どこからか見られてる!?」

そう思い当たりを見渡すが誰の気配もない。

詩雨「はぁ、めんどくさいなぁ」

そう呟くと、再び移動を開始する

詩雨「国と連携してると楽だねぇ、前の時はこうやって移動すらできなかったし。」

そう独り言を呟きながら移動してると下の方から悲鳴が聞こえてくる。

詩雨は、背中に背負った2つの刀を鞘から抜き、地上を歩む鬼へと一直線に落ちていく、手に持つ刀で鬼を切り倒す、そして、追われていた女性に1つの札を渡し、急いで逃がす。

女性は、一言礼を言うと再び走り出す。

詩雨は、目的地まで走り始める。

詩雨「えっと、確か椿だったよね?あれ、紫陽花だっけ…まぁ、何とかなるか。」

詩雨は、鬼門を目の前に着く

詩雨「うぇ、こんなにデカいとか壊すの面倒くさぁ、まぁ、仕事だから仕方なくやるけどさぁ」

一言文句とため息をつくと刀を構える。

詩雨「弐刀封殺」

詩雨は、二刀流の刀を持ち、鬼門を物理的に破壊する。

詩雨「あんの野郎後で、1番高いホールケーキ10個頼んでやろ…」

鈴兄「詩雨お疲れ様」

詩雨「鈴兄?約束通り、スイーツ買ってくれるんだよね?」

詩雨の発言には圧が篭っていた、鈴兄は圧に負け財布が死んだのは別の話。

詩雨「あれ?他の人は?」

鈴兄「打ち上げに飲みに行った。」

詩雨「·····後でぶん殴ろ」

鈴兄「加減はしてあげなね?あと、絶対にその状態でやらないであげてね?あの世に逝っちゃうから」

詩雨「さぁ、あの後の態度次第ですね」

そういう詩雨の顔は笑ってはいたが、怒りがこもっていた。

翌朝

詩雨「さて、しっかりとどういう訳か話して貰えるよね?」

父・夜久・その他親戚「あの、ゴメンなさい」

全員そういうと詩雨に対して土下座をしていた。

遡ること昨夜

全員が家に帰ると玄関に立っていたのは、鬼狐状態の詩雨が激怒しながら待っていた。

その日の夜は、全員死にかけたことは、言うまでもない。

夜久「あの、これには深い訳がありまして…」

詩雨「へぇ、それじゃあ今回の鬼門がかなり大きいことを知った上で全ての対処を僕一人に投げた言い訳を聞こうか」

父「あの、この家系の中で1番力が強くて鬼の力を上手く扱えるのは詩雨さんだけなもので…」

詩雨「それで?」

父「あの、えっと、」

詩雨「遺言はそれだけ?」

詩雨は言い放つ、その言葉には殺意がこもっていた。

夜久「好きな物なんでも買います。」

詩雨「何個でも?」

父「はい…」

そばで、聞いていた鈴は、あちゃーという顔で会話を聞いていた。

詩雨「それなら許そう」

詩雨は満足気だった。

そして、その日洋菓子店が数軒売り切れになったという。

鈴兄「何書いてんの?」

詩雨「小説」

鈴兄「へぇ、呼んでもいい?」

詩雨「適当に読んでいいよ」

鈴兄「·····」

そうこうしているうちに時間は過ぎ去り、再び夜更けになる。

詩雨「今夜は…」

詩雨は鬼気迫る表情で鈴に言った。

詩雨「鈴兄、急いで連絡をお願い。キンセンカ」

鈴兄「それって…」

詩雨「早く!!」

鈴兄は、急いで電話を行う。

鈴兄「キンセンカ、各自急ぎで頼む」

※キンセンカ:一家総出で対処を試みても不可能の場合、全国各地の陰陽師が総出で相手を行う緊急事態、国の滅亡する可能性のある状態

全国各地から、我が家へと陰陽師が集まってくる。

父「キンセンカが発令された。そして今回は、死人が出るかもしれない。しかし、国を人を護るために我々がいる。諸君らの働きを期待している。作戦は、菊だ」

※作戦菊:大型以上の鬼門が出現時のみ使われる作戦、出現地域にのみ集め、鬼門の出現と同時に破壊を試みる作戦、しかしながら、大型以上の鬼が出現するため大人数が必要となり決行されることが稀有である。

詩雨「·····流石に緊張するなぁ」

鈴兄「場所はわかったか?」

詩雨「うん、大型以上となるとやっぱり鬼の気配がかなり色濃く現れるから特に、獄型ともなると、気配が大きすぎて」

鈴兄「場所は?」

詩雨「漆」

鈴兄「伝えてくる」

父「移動しよう」

全国各地の陰陽師の末裔が1箇所に集まる。

父「来たっ皆の者、気を引き締めろ!!」

父がそう発言し終えたと同時に鬼門が出現し、獄型の鬼が出現した。その鬼は高層ビルと同じ高さをしており、それぞれのビルの屋上から飛び攻撃を開始する。

そして、僕と鈴兄、夜久兄の3人は、鬼門を囲み、準備を始める。

詩雨・鈴・夜久「陸刀封殺」

準備が完了し、鬼門を破壊する時には周りの風景は変わり果てていた。

最も、鬼門の破壊組は結界陣を敷いていたため無事ではあった。しかし、辺りには多くの死体と、倒れた獄型の鬼が倒れていた。生き残りは半分にまでなっていた。

そして、僕は気を失うように倒れた。

気が付いたら家のベットの中であり、目が覚めると見慣れた天井が広がっていた。

母は、「力を使い過ぎた、ゆっくり休め」そう言われただけであり、それ以外なにを聞いても答えてはくれなかった。

動けるようになった時には、全員が帰宅し終わったあとだった。

そして、夜久兄は父が死んだ。

そう言っていたが、新聞を取りに行っていた父から頭を鞘で叩かれていた。

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