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第7話 「本音」
「俺……ちゃんと、できてるよね……?」
震えた声だった。
紫は何も言わず、赤を見つめる。
「ご飯も……。」
「洗濯も……。」
「掃除も……。」
「みんなのことも……。」
赤はぎゅっと買い物袋を握りしめた。
「ちゃんと……できてるよね……?」
紫はゆっくり赤の前まで歩いてくる。
「できてるよ。」
その一言に、
赤の肩が小さく震えた。
「でもね。」
紫は赤の持っていた買い物袋を受け取る。
「一人で全部やらんでいいんだよ。」
「……。」
「俺は兄ちゃんだよ。」
赤は首を横に振る。
「でも……。」
「紫くん朝から夜まで働いてるじゃん……。」
「俺まで頼ったら……。」
「紫くんが倒れちゃう……。」
紫は目を伏せた。
「ごめんね。」
その言葉に、
赤は勢いよく顔を上げる。
「なんで謝るの……?」
「赤くんに無理させてるから。」
「違う!」
思わず大きな声が出た。
「紫くんは悪くない!」
「家族のために働いてるじゃん!」
「だから俺も……。」
そこまで言って、
赤の声が止まる。
「だから俺も……頑張らないとって……。」
ぽろっ。
一粒、
涙が地面に落ちた。
「俺が頑張れば……。」
「紫くんが少しでも楽になるって……。」
「そう思って……。」
涙は止まらなかった。
「でも……。」
「最近……。」
「ちょっとだけ……。」
「疲れた……。」
その小さな本音を聞いた紫は、
そっと赤の頭に手を置いた。
「よく頑張ったね。」
その一言で、
赤は堪えていた涙をこらえきれなくなった。
「っ……。」
声を殺して泣く赤を、
紫は静かに抱き寄せた。
NEXT→♡500
え?まって?はやすぎない????
指取れない?大丈夫?
コメント
1件
うわぁ……読んでて胸がぎゅっとなったよ……。赤くんの「ちょっとだけ疲れた」って本音、すごく重くて、でもちゃんと吐き出せてよかった。紫くんが「よく頑張ったね」って抱きしめてくれたシーン、涙腺崩壊した🥀。莉月さん、この兄弟の空気感、本当に丁寧で繊細で好きです。最後の「指取れない?」には笑ったけどね(笑)👍
よぞらもち
96
#青愛され?
歩夢(仮)
163