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コメント
43件
え?なにこれ 神過ぎやろがぁ
今回の設定
元貴×れな 芸能人×マネージャー
観覧車の中 すれ違い のシチュ
ゴンドラがゆっくりと上昇していく。夕焼けが街をオレンジ色に染め上げている。
「綺麗だね。元貴さんの歌みたい。」
「そう? 今日のライブ、調子悪かったから反省してたんだ。」
「そんなことないよ! みんな、元貴さんの歌声に感動してた。私も、すごく勇気をもらった。 」
「ありがとう、れな。でも、もっといいライブができるはずなんだ。もっとみんなの心に響く歌を歌いたい。」
「元貴さんはいつも、自分のことよりもファンのことを考えてるよね。」
「当たり前だよ。僕の歌を聴いてくれる人がいるから、僕は歌えるんだから。」
沈黙が降りる。れなは窓の外を見つめ、夕焼けに染まる街並みを眺めている
「私、元貴さんのマネージャーになって、日が浅いけど、元貴さんのこと、少しは理解できた気がする。」
「そう?どんな風に?」
「元貴さんは、優しい人だなって。みんなのことを、大切に思ってる。…でも、たまに無理しすぎてるんじゃないかって心配になる。 」
「無理なんてしてないよ。自分のやりたいことをやってるだけ。…でも、心配してくれてありがとう、れな。」
観覧車は頂上に近づき、ゴンドラがゆっくりと回転し始める。
「ねえ、元貴さん。一つ、お願いがあるんだけど。」
「何?言ってみて。」
「もっと、自分のことも大切に、して欲しいな。元貴さんが倒れちゃったら、ファンのみんなも悲しむと思うし、…私も、悲しい。」
「自分のことを大切に、か。忘れかけてたかもな。良いこと言ってくれるなあ、れなは。」
元貴は少し困ったように笑った。
「わかった。これからは、もう少し自分のことも気にかけてみるよ。約束する。」
「ほんと?…よかった。」
「ありがとう、れな。君がマネージャーで本当によかった。」
「そんな…私こそ、元貴さんのマネージャーになれて嬉しい。元貴さんのサポート、一生懸命頑張るから!」
観覧車はゆっくりと下降を始める。夜景が広がり、街の光が瞬いている。
「次、何か美味しいものでも食べに行こうか。僕のおすすめの店があるんだ。」
「え…いいの?」
「もちろん。君のおかげで、少しだけ肩の力が抜けた気がするから。お礼だよ。」
「じゃあ、遠慮なく。私も、元貴さんと一緒に行きたい。」
夜景が二人の顔を照らし出す。れなは少しだけ笑った。その笑顔に、元貴も安堵する。二人の間には、信頼という名の光が確かに灯っていた。
「あ、そうだ。次のライブのことで少し相談したいんだけど、時間あるかな?」
「もちろんです。いつでも!どんなことでも言ってください。」
「ありがとう。本当に助かるよ。頼りにしてる。」
「はい!期待に応えられるように頑張ります!」
観覧車は地上に戻り、二人はゴンドラを降りる。夜の空気が少し冷たい。
「寒いね。送ってくよ。」
「大丈夫。今日は本当にありがとう。」
二人は並んで歩き出す。街の灯りが、二人の未来を照らしているようだった。