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私
にとっての恋愛とはそういうものだったはずなのに……。
一体いつの間に変わってしまったんだろうか? あの人に出会えたことだけは間違いないと思うんだけど。
「おーい、大丈夫?」
不意に耳元で声をかけられた私はハッとなって顔を上げた。
すると目の前には心配そうな表情を浮かべている少女の顔があった。
彼女は同じクラスの友美ちゃんといい、いつも一緒に昼食を食べたりしている親友でもある。小柄で童顔なので幼く見えるけど、実は中学三年生らしい。
そんな彼女のことをもっとよく知りたいと思った僕はある日の昼休みに話しかけてみることにした。
「ねえ友美ちゃん、ちょっと聞きたいことがあるんだけどさ……」
「ん? なぁに?」
友美ちゃんが可愛らしく首を傾げながら返事をした。
こういう仕草をする時は大抵何かを隠している時だと知っている。
「いやね、昨日コンビニに行った時にレジにいた店員さんが凄く可愛かったんだよねー!」
「へぇ~! そうなんですかぁ~?」
昼休みになると教室ではいつものように女子生徒達の楽しげなお喋りが繰り広げられている。
みんな友達同士集まって昼食を食べたりしながらおしゃべりをしているのだが、その中に一際目立つ存在がいた。
それはもちろん我がクラスのアイドル的存在である西園寺沙耶架である。
彼女はクラスの中心人物でもあり男女問わず人気があり、誰からも愛されている完璧な少女だ。
もちろんその中には僕も含まれている……はず。
だって彼女とは同じクラスでしかも隣の席なので、嫌でも視界に入ってきてしまうからだ。
それに彼女のことを見ているだけで幸せな気分になれるので、決して悪いことではないと思う。
ちなみに今はお弁当を食べ終えた後で食後のティータイムといった感じだろうか。