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ー愛楽sideー
KEELの事やらなんならで春休みが終わり、私たちは中学生になった。
「あーちゃん!制服似合ってる〜」
「おはよ。奏舞も空舞もよく似合ってる」
「成長に合わせたからブカブカだけどね」
「愛楽おはよ。今日寒くね?4月ってこんなもんだったっけ」
「愛楽おはよう!日本暑いね!」
「2人はあべこべだね」
ティナは春休みカナダへ帰っていたらしい。故郷の友達と過ごして、一人で飛行機に乗って日本に帰ってきたんだとか。行動力がすごくてさすがに私も絶句した。
「それはいいとして、誰?この人」
凄い剣幕で空舞はレヴィを指さした。レヴィはあまり気にしていないようだ。
「レヴィ。同居してるの」
「「はぁ!?」」
さすが双子。息ぴったりだ。
「聞いてない! 」
「まぁ、言ってないしね」
「なんで!?」
「なんでって言われても…」
奏舞と空舞は必死になっている。その理由がわからないけど要するに2人はレヴィを敵対視しているというわけだ。
「俺の親が御神さんと同じ職場で、親が海外転勤したから俺は日本に残って御神さんに預かってもらうことになった」
すごく自然に嘘をつくんだなと感心しつつ2人にそういうことだからと言っておいた。
「愛楽のお母さんはパートだし、お父さんは消防士でしょ?転勤って…」
おっと墓穴。これをどう対処するのか。
気になってレヴィの方を見ると、表情筋をぴくりともさせず空舞を見つめていた。
「愛楽、俺間違えた?転勤って言葉合ってない?」
「…合ってない」
ものすごく、本当に今までの人生で1番思考を回した。冷や汗が出ていないだろうか。
「レヴィの親の場合は転職だよ。んで早々に海外に出張に行ったんだ」
「へぇ…」
これは信じてくれたのか、空舞は納得した様子だった。すると、レヴィが顔を近づけてきた。
「焦った…よく気づいたね」(超小声)
「朝ごはんの糖分全部使った」
「フォローありがと」
やけに素直だ。だけどこれに関しては礼を言われないと割に合わない。なにせ朝ごはんの糖分全部使ったのだから。入学式は爆睡だなこりゃ。
「近いよ!」
「どうしたの奏舞。そんなぷりぷりして」
「2人とも距離が近くない!?」
「そんなことないよ。奏舞の方が近いんじゃない?」
「えっ、そ、そうかなぁ//」
何ともまぁわかりやすい…手のひらで転がされていて面白い。
「ねーねー!クラス分け見に行こうよー!」
「ほら、光平たちもう行っちゃったよ。行こ」
「愛楽。帰り、玄関で待ってる」
「うん」
コメント
1件
第21話、読了したわ!中学生編スタートでワクワクするね〜。双子がレヴィに敵対心むき出しなの可愛いし、愛楽が咄嗟に嘘をフォローするところ、頭の回転速すぎて笑った。朝ごはんの糖分全部使ったってツッコミが軽快で好き。奏舞が「距離近い!」って怒ってるのに、愛楽に手のひらで転がされて照れるの、ほっこりしたわ。レヴィの「玄関で待ってる」も自然に絆が感じられて良いエピソードだった!
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