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なんでも許せる方のみの閲覧をお願いします。

主が実際に体験したことを少し含めているので、大分焦れったいし胸糞悪いです。

どっち側かはご想像にお任せします!!



35℃を超える大快晴の下、稀に靡く涼しい風を頼りに自転車を漕ぐ。

いつもの6人で、毎日このルートを辿る。

「あっつい…、てかいい加減降りてよ…。」

1人分でも十分キツい上に、後ろには自分より背の高い同級生。

「えぇ…ないこたんひどーい!」

ケチ、と言わんばかりの表情で背中をつついてくる彼。

「もー…、しょうがないなぁ…。」

「よっしゃ!ないこたん大好き〜」

「はいはい…、」


「…お2人さん僕らいるの忘れとるやろ?」

「そーだそーだ!イチャイチャすんなー!」

呆れた初兎ちゃんと野次を飛ばすほとけっちの声が耳を包んでハッとする。

「黙れほとけ!」

「いふくん口悪っ!」

顔を合わせれば喧嘩する青組を無視して初兎ちゃんと話を続ける。

「んで、ないふデキとるん?」

「いや?デキてないけど。」

「え!?あんな仲良いのに?」

「えぇ…だって、俺好きな人いるし。」

そう言い放った瞬間、後ろで騒いでいた青組の声が止んだ。

「あ!まろ落ちた!」

大声を上げたりうら。

まさかそんなこと。そう振り返ると、

「えぇ落ちてんだけど!?」

(どうりで後ろ軽くなったと思った…。)

なんて内心呟いて自転車を止める。

「まろ?生きてる?」

蹲った彼の顔をのぞき込むと、

「ないこぉっ…!」

半泣きで抱きついてきた彼。

「も〜wなんだよw」

頭を少し荒く撫でながら65kgを自転車まで引きずる。

自転車に跨り、もう落ちぬようにと自分の腹の前で手を繋がせる。

「ないふバックハグしてるー!」

「るっせぇあほとけ!」

「まぁまぁ…」

「てか、なんでまろ落ちたの?」

わちゃわちゃとしていた空間が一気に静まる。

何か間違ったことでも言ってしまったのかと焦っていると、気まずい空気を壊すように、りうらが大声をあげる。

「はぁ!?気づいてなかったの!?」

「ばッか!!りうちゃん!」

「え?あ!!!!」

やっちまったと言わんばかりに口を抑える。

そんなりうらに初兎ちゃんとほとけっちが軽く説教を垂れる。

「子供組って仲良いよなぁ…。」

「そういう事なんか…?」

「大人組も負けてらんないね、あと保護者も!」

「ほんまやで!」

なんて会話を交わしていると、アニキがハッとした表情で、

「今週のジャンプまだ買ってへん!」






「ないこはそういうの見ぃひんの?」

「俺アニメ派だからさぁ。」

コンビニの駐車場にある柵にもたれ、シャツを仰ぐ。

アニキと子供組がとある漫画の原作ファンらしく、買い終わるまで待たされることになった。

俺はアニメ派で、まろはアニメや漫画にあまり興味のないタイプ。妥当だとしても少し暇。

いっその事先に帰ってやろうか、なんて思っていると、彼が口を開いた。

「…ないこの好きな人って誰なん。」

「は!?なに急に…っ!」

一気に顔に熱が集まる。

初心で可愛い可愛い俺にとっては少しハードルが高い。

「なぁ教えてや〜。」

やはり親友になら言ってもいいのだろうか。でも恥ずかしさが勝ってしまう。

「恥ずかしいん?言ってや、俺らの仲やん。」

「なっ゛、」

図星を付かれて言葉に詰まる。

「まぁまぁ、教えて?」

「はぁ…しょうがないなぁ…。」

そっと彼の耳元に顔を近づけ、耳打ちをする。




「おはよ〜…。」

未だに眠気に襲われたままの重い瞼を擦る。

「あれ、まろは?」

教室に入り次第飛びついてくるまろが不在。気になってアニキに問う。

すると、気まずそうな顔つきで頬をかくアニキ。

「まろさ、今呼び出されとって、」

「え?何かやらかした感じ?」

カバンの中に詰められた物を整理しながら尋ねる。

「ぁ、いや、告白…。」

「なーんだ告は…、」

「告られてんの!?誰に!?」

「2組の…飯田さん…。」

「…え、」

それは、俺が2年前から片思いし続けていた人だった。

そして昨日、コンビニの前で、彼に打ち明けた人。

「…ごめん、ちょっとトイレ……。」

重くなった頭を必死に抱え、トイレへ駆け込んだ。

好いて、奪いて。

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コメント

2

ユーザー

まさかのこういう展開!?!?まって予想してなかったですw すごい世界にのめり込んでました

ユーザー
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