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コメント
3件
次回のお話楽しみです
更新ありがとうございます!少し暗めの展開でしたが、私は塩崎くんや、他のメンバーに知られた時の反応が、気になりすぎます。 毎回、五感を感じる書き方をされていて、情景が浮かびやすく、行動の節々がわかりやすくてとても良いです!これからどんな展開になるのか、目が離せません。 暑い日が続いているので無理せず、がんばってください!
うわ、めっちゃ切ない展開だ…「原因不明」って言われて、しかも治す方法が「幸福感に満たされた時」とか「愛されてる実感」って、なんかSFみたいで逆にリアリティあるわ。じゅうの手が冷たくて、それを握る稲垣さんの心情が伝わってくる描写が刺さった。医者の「自然治癒一択」って絶望的なのに、希望っぽい条件がまた抽象的で苦しいな…続きどうなるんやろ、気になる🔥
それからレコーディングを終え、舜太と太智にはどうにか納得(?)してもらい、この仕事を乗り越えた。
「…」
「…んじゃ、俺は次の仕事があるから…」 「おう、また明日な」
「…」
スタジオの駐車場で仁人がサッと手を上げて別れの挨拶をし、自分のスケジュールへと急ぐ。舜太と太智には「喉の不調と体調不良」という名目で最後まで押し通し、レコーディング自体は何とか無事に(?) 乗り切ることができた。
だが、緊張の糸がプツリと切れた車内は、先ほどまでの張り詰めた空気とは打って変わって、重い静寂に包まれていた。
「…行こうか、じゅう」
「うん…」
マネージャーが静かに車を発進させ、向かった先は総合病院だった。
勿論…今のこの状況を世間に知られるわけにはいかないため、一般の患者が行き交う正面玄関から入るなど論外だ。車は地下駐車場へと滑り込み、あらかじめ手配していた関係者入口から、人目を避けるようにして院内へと足を踏み入れる。
消毒液の匂いが鼻をつく静かな廊下を歩きながら、隣を歩くじゅうの手をそっと握りしめる。 ぶかぶかのワイドジーンズに身を包んだその小さな手は、少しだけ冷たかった。
「…大丈夫だろ。ちゃんとした専門医に見てもらえば、きっと…な?」
「…うん」
不安を押し殺すように微笑む横顔を見つめながら、祈るような気持ちで診察室のドアの前に立ち止まる。この奇妙な現象の答えが、どうか見つかってほしい…それだけを強く願った。
「…原因不明…ですね、これは…」
「「「…え?」」」
診察室に響いた医師の言葉に、3人の動きがピタリと止まった。
医師は手元のカルテやモニターに映し出された検査結果から視線を外し、複雑そうな顔で小さく息をついた。
「…いえ、山中さんの身体を色々と調べたのですが…昨日まで男性だった方が急に女性になったという事実を除けば、ホルモンバランスも遺伝子レベルも、内臓の機能だって…本当に何も異常がないんですよ」
「…つまりそれって…」
「…現代医療でこれをどうこうできる薬もなければ、方法も無いということです。まあ、強いて言うなら自然治癒…これ以外で治す方法は、今のところ存在しません」
「そんな…」
絶望的な告白に、じゅうは青ざめた顔で自分の膝を強く握りしめた。隣に立つ稲垣さんも、信じられないものを見る目で医師を見つめ返す。
「世界でもごく稀に、こうした不可解な変異の症例が報告されることがありますが、そのどれもが自然治癒一択でした。ただ…あまりにも数が少なすぎて断定はできませんが、過去のわずかな記録によれば…」
医師は少し言い淀むように視線を伏せ、それからポツリと告げた。
「この症状を発症された方は…『極度の幸福感に満たされた時』、あるいは『誰かに深く愛されていると心から実感した時』に、ふと元に戻ることができた…と、そう記されているケースが多いようです」
「…」
その予想外すぎる条件に、診察室の中が一瞬で静まり返る。
薬でも手術でもなく、心の底からの幸福感や愛…それは、起きた出来事を思えば…あまりにも抽象的でファンタジーな答えだった。
「…お力になれず、申し訳ありません」
「いえ…先生、ありがとうございました」
頭を下げる稲垣さんの後ろで、言葉を失ったまま、震える手でじゅうの肩をそっと抱き寄せた。
(幸福感…? 愛されてるって実感…?)
帰り道の車内、そしてこれからの生活をどう過ごすべきか。
途方もない課題を突きつけられた二人の間に、重苦しい沈黙が落ちていった。
「…」
「…」
「…」
「…あの…稲垣さん、今後のことですけど…」
運転席に座るマネージャーに、絞り出すような声を投げかけた。車内の冷えた空気が、重く張り詰めている。
「…上とも話した上で最終決定はしますが…正直、元の姿に戻る確証が立つまで…一時的にでも、グループと個人の活動は休止せざるを得ませんね。」
「…ですよね」
予測していたとはいえ、マネージャーの口から告げられた「活動休止」という現実的な重さに、じゅうは俯いたまま小さく息を呑んだ。
舜太や太智には「喉の不調」でその場を取り繕うことはできたが、いつまでも隠し通せるわけがない。何より、今の姿のままでファンや世間の前に立つことなど不可能だ。
(原因不明で、現代医療の力も借りられなくて…頼みの綱は、『幸福感に満たされた時』か…)
医師が告げた、たったひとつの希望とも言えないような条件が頭の中でぐるぐると回る。
‘’誰かに深く愛されていると心から実感した時”
それが一体どういう状態を指すのか、こんな極限のパニック状態の最中では到底イメージなどできるはずもない。
「…山中さん」
「…はい」
窓の外を流れる夜の街のネオンをぼんやりと眺めながら、じゅうの手を握ると、握り返してくれる。家に帰るまではずっとこうしていよう…そう思いながら、今後のことを考えるのだった。
【……To be continued】
第5話、いかがでしょうか?
沢山の♡、本当にありがとうございます(コメントも全て読んでます)
さて、この先…2人はどうなるのでしょうね…色んな意味で(まあ、作品内での🩷🤍は恋人同士だからある程度の事はしてきてますけど…ね?)
あんり
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情も義もあるキノコン
1,988