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画面越しでの日常。

13 - 第13話«嘘»は虚像の真実に。«真実»は闇に。

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2022年04月11日

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悪夢を見たその日から。私の体調は日を増す事に酷くなった。急に吐き気がしたり,頭痛が長引いたり。それもこれも悪夢を見るようになったからかもしれない。学校はずっと休んだままだ。しかも,今学校に行ったとして私の居場所はないだろう。

先日,学校から電話がかかってきたそうだ。担任の先生からだった。私は両親に叱られた。電話の内容は,私が同級生を叩き,謝りもせずに学校を休んでいて,相手の親から苦情が来たというものだった。私は両親にいじめのことだけ隠して説明をした。だけど信じてもらえなかった。

「お前が悪いから苦情なんかが来てるんだろう?そもそも何もしてないと言いながら本当は何かしてたんじゃないのか?」

そう言われた。

違う。私は何もしていない。確かに私はすみれを叩いてしまった。そのことは反省している。でも私は階段から突き落とされた。今さらそれを話しても信じてもらえないけれど。自分の正しいと思う気持ちを否定してまで謝れば,相手に謙ったのと同じだ。そんなことしたくない。

今頃同じ内容のことが学年中に広まっているだろう。SNSでもそんな書き込みが目に映る。皆,知らない人もその書き込みに同情している。全部本当だと思われているのだ。すみれ達が吐いた«嘘»が。本当の«真実»は暗闇に隠されて誰からも見つけられずに沈んで行っていると言うのに。

「なんで私は信じて貰えないんだろう…?」

いつの間にか呟いていた言葉も誰にも届かずに堕ちていった。

画面越しでの日常。

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