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Ⅹ
目が覚める。
『・・・』
片側に琥珀さん、
もう片側に茜さんがいた。
なんでだぁ!
僕は昨日、
ベッドを2人に譲り、ソファーで寝た。
僕は今、ソファーにいる。
茜さんも、そう言う子なのか。
やっぱり、琥珀さんと似ている。
『おはよう、甘ちゃん。』
『おはよう、甘さん。』
2人が起きたようだ。
『おは、よう…?』
なんていえばいいのかわからなくなってきた。
『今日もあそこに行くの?』
茜さんが言った。
『はい、行きます。茜さん、体調は大丈夫ですか?』
『うん、今のところ大丈夫。』
とのことで、剣士署へ行く。
『おお、あの時の子か!』
入るとすぐ、如月さんがいた。
茜さんが、僕の背中に隠れた。
『お?銅じょーちゃんと似てるな。』
如月さんもそう思うか。
『似てますよね。』
そして、
その、琥珀さんとは仲良くなったみたいだ。
昨日、一緒にお風呂入ってたし、色々話していた。
琥珀さんのそんな姿を見るのは初めてだった。
と、
『ヤホー!って…あっ!あの時の!元気してるの?』
桜乃さんが来た。
『ふぇぇ…』
茜さんは、そんな声を出した。
怖いのかな。
『あ…えーと、この子の名前は茜さんで、それ以外のことは覚えていないそうです。』
『記憶喪失ってことか?銅と同じじゃん。』
『えぇ⁉︎甘師匠って記憶喪失なの⁉︎』
あ、自分が記憶喪失だってこと、桜乃さんに言ってなかったな。
『ごめんなさい、伝え忘れてました…』
『そうだったんだ。2人とも大丈夫なの?もしかして、琥珀ちゃんもなの?』
桜乃さんが心配してくれた。
『琥珀は記憶喪失ではありませんよ。茜さんは、今のところは大丈夫だと言っていました。』
『茜と一緒にいたみたいだけどどうしたんだ?どっかで会ったのか?』
そ、それは…
『昨日、あの後に茜さんが目を覚まして…花咲さんによろしくと言われまして…寮に泊めました…』
『ワオ!』
『甘師匠…』
『そんなんじゃない!』
やっぱりその反応をされた。
『鬼塚さんに、‘なら、お前のところに泊めてやれ’と、言われまして…』
『マジか!それは断れないわー。』
『鬼塚さん、怖いですもんねー。』
うん!その通りです!
断れない。
『それで、見回りに連れて行くのか?』
如月さんが訊いてきた。
僕は、茜さんの方を見て、
『見回りの時、どうしますか?』
僕も訊いてみる。
『ついていってもいい?』
僕は、如月さんと桜乃さんを見る。
2人は頷いてくれた。
『では、行きましょうか。』
その後、島田さんと岡野さんにも事情を話し、
今日は7人で見回りをすることになった。