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どっかの誰かさん。
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目が覚めると、男たちが目の前にいた。
隼飛「……」
ゆっくりと目を開ける。
最初に感じたのは、身体の重さだった。
頭の中には濃い霧がかかったようで、考えようとしても思考がうまくまとまらない。
身体も、昨日より明らかに重い。
のぼせているように暑い。
それも、昨日とは比べものにならないくらい。
――昨日より、酷い。
俺自身、それくらいは分かっていた。
それでも、表情には出さない。
隼飛「……おはようございます」
いつも通りの声を作る。
男「おはよう、か」
男が笑った。
男「随分と余裕だな」
隼飛「そうですか?」
俺は小さく笑う。
隼飛「いつも通りですよ」
そう答えたものの、自分でも少し違和感があった。
声を出すだけで身体が重い。
頭を動かすと、ほんの少しだけ視界が揺れる。
けれど――まだ大丈夫だ。
少なくとも、こいつらの前で弱っているところを見せるつもりはない。
男「昨日の話、覚えてるか?」
隼飛「もちろん」
俺は男を見る。
隼飛「レッドチャンプルーについて、ですよね」
男「ああ」
隼飛「なら、答えは昨日と同じです」
男「話さないと?」
隼飛「ええ」
迷うことなく答える。
隼飛「俺が話すと思います?」
男は黙った。
その視線が、俺の顔をじっと捉えている。
……何だ?
妙に楽しそうだ。
男「隼飛」
隼飛「はい?」
男がこちらへ近づいてくる。
俺は警戒する。
何をするつもりだ。
男の手が伸びてくる。
隼飛「……っ」
反射的に身体を後ろへ傾けた。
けれど、手足は拘束されている。
逃げることはできない。
男の手が俺の額に触れた。
隼飛「……」
思わず眉を寄せる。
隼飛「何してるんです?」
男は答えない。
ただ、俺の額に触れたまま、口元を歪めている。
男「……熱いな」
隼飛「……そうですか?」
俺は少し顔をしかめる。
自分では、そこまで分からない。
ただ身体が熱い。
それは自覚している。
でも、どの程度なのかまでは分からない。
男が手を離す。
そして――。
ニヤニヤと笑った。
男「やはり良く効いてる」
隼飛「……?」
その言葉に、俺は眉を上げる。
隼飛「何の話です?」
男「まだ分からないか」
男は楽しそうだった。
男「昨日より、随分と顔が赤いぞ」
隼飛「……」
俺は少し黙った。
そんなことを言われても、自分の顔なんて見えない。
けれど、頭がぼんやりしていること。
身体が異様に熱いこと。
昨日より明らかに調子が悪いこと。
それらを考えれば――。
隼飛「……なるほど」
俺は小さく呟く。
どうやら、俺自身が思っていた以上に変化が出ているらしい。
それでも、笑みは崩さない。
隼飛「俺、隠すのは得意なんですけどね」
男「へぇ」
男が笑う。
男「それでも、今日は隠しきれてないみたいだな」
隼飛「そうみたいですね」
俺も笑い返す。
頭は重い。
身体は熱い。
思考も、昨日よりずっと鈍い。
――正直、状況はかなり悪い。
それでも。
隼飛「だからって、話すつもりはありませんよ」
男の笑みが深くなる。
男「……本当に面倒な奴だな」
隼飛「よく言われます」
俺はいつものように笑った。
ただ、心の中では冷静に考えていた。
――このまま悪化する前に、何か手を考えないと。
今までとは、明らかに違う。
俺自身が、それを一番よく分かっていた。
隼飛「……一つ、聞いてもいいですか?」
俺がそう言うと、男が眉を上げた。
男「何だ?」
隼飛「俺がここへ来た時に、飲ませたもの」
男の表情が、ほんの少し変わった。
俺「……ああ」
隼飛「甘いやつですよ」
俺は男を見る。
頭はまだ重い。
それでも、今は聞いておきたかった。
隼飛「俺に何を飲ませたんです?」
男は答えず、しばらく俺の顔を眺めていた。
やがて――。
男「気になるか?」
隼飛「ええ」
素直に頷く。
隼飛「昨日より明らかに身体がおかしいですからね」
自分でも分かっている。
身体が熱い。
頭がぼんやりする。
思考も普段より遅い。
それに、さっき男が言った。
――効いている。
なら、原因はあの甘い飲み物だ。
隼飛「何が入っていたんです?」
男「それを知ってどうする?」
隼飛「どうもしませんよ」
俺は小さく笑う。
隼飛「ただ、自分の状態くらいは把握しておきたいので」
男はしばらく黙っていた。
そして、口元をニヤリと歪める。
男「知ったところで、どうにもならないだろ」
隼飛「……まあ、そうですね」
否定できない。
今の俺には、逃げることもできない。
それでも聞いておきたかった。
隼飛「つまり、教える気はないと?」
男「そういうことだ」
隼飛「残念ですね」
俺は肩をすくめようとした。
けれど、身体が思ったように動かない。
……やっぱり、昨日より酷い。
それを悟られないように、俺はすぐに笑った。
隼飛「じゃあ、別の質問にします」
男「何だ?」
隼飛「これ、いつまで続くんです?」
男の笑みが深くなる。
男「さあな」
隼飛「なるほど」
俺は静かに息を吐いた。
――どうやら、簡単には教えてくれそうにない。
それでも、少なくとも一つ分かった。
あの甘いものが、今の俺の状態に関係している。
なら、それを前提に考えるしかない。
隼飛「……ありがとうございます」
男「礼を言うような話か?」
隼飛「いえ」
俺は男を見る。
隼飛「何も教えてくれなかったことに対してですよ」
男が一瞬黙る。
俺はいつものように笑った。
隼飛「おかげで、ますます警戒しないといけないって分かりましたから」
そして、尋問が始まった。
男「……もう一度聞く」
男が俺を睨む。
男「レッドチャンプルーの次の動きを知っているな?」
隼飛「さあ」
男「誰が指示を出している?」
隼飛「知りませんね」
男「本当に?」
隼飛「ええ」
俺は笑った。
頭は相変わらず重い。
身体も熱い。
けれど、答えることだけはできる。
少なくとも――情報を渡さないことくらいは。
男「お前……」
男が苛立ったように息を吐く。
男「何を聞いても、その調子か」
隼飛「だって、本当のことを言ってるだけですから」
男「嘘をついているようにしか見えないがな」
隼飛「それは残念ですね」
俺は軽く笑う。
男が黙り込む。
しばらく俺を睨んでいたが、やがて諦めたように息を吐いた。
男「……もういい」
隼飛「おや」
男が後ろにいる連中へ視線を向ける。
男「こいつを捕らえろ」
隼飛「……!」
すぐに周囲の男たちが動いた。
俺は反射的に身体を引こうとする。
けれど、身体が重い。
思ったように動けない。
隼飛「おっと……」
足元が僅かに揺れる。
その隙に腕を取られた。
隼飛「離してもらえます?」
男「大人しくしろ」
隼飛「嫌だと言ったら?」
男「分かってるだろ」
複数の男に囲まれ、俺は再び身動きを封じられる。
それでも、俺は笑った。
隼飛「……随分と人数を使いますね」
男「まだそんなことを言えるのか?」
隼飛「ええ」
俺は男を見る。
隼飛「俺、隠すのは得意なので」
男「その余裕がいつまで続くか、楽しみだな」
男が笑う。
俺は何も答えなかった。
ただ、静かに目を細める。
――まずい。
さっきより、頭がぼんやりしている。
身体の熱も増している気がする。
それでも。
隼飛「……残念でしたね」
俺は小さく笑った。
隼飛「何をされても、話すつもりはありませんよ」
男「何をされても、か…」
男がニヤニヤと不快な笑を浮かべる。
そして――
男「こいつをここに固定しろ」
隼飛「……っ!!」
男たちが動き出す。
俺は警戒して、わずかに身体を引いた。
けれど、今の身体では思うように動けない。
隼飛「何をするつもりです?」
男「別に」
男は笑った。
男「逃げられないようにするだけだ」
やがて、俺の手足に冷たい感触が触れた。
金属の鎖。
拘束具が壁側へ繋がれる。
動こうとすれば、鎖が短く張る。
隼飛「……随分と用心深いですね」
俺は苦笑した。
さらに首元にも拘束具が付けられる。
苦しくないよう調整されているものの、頭を大きく動かすことはできない。
最後に――。
男が布を取り出した。
男「これも付けておけ」
隼飛「目隠しまで?」
男「お前は周りをよく見すぎるからな」
隼飛「それは褒め言葉ですか?」
男「好きに取れ」
俺は小さく笑う。
布が目元を覆った。
突然、視界が真っ暗になる。
音だけが鮮明になった。
鎖の小さな音。
男たちの足音。
俺「……これで、少しは大人しくなるだろ」
男が言う。
俺は壁にもたれた。
隼飛「どうでしょうね」
男「まだ強がるか」
隼飛「強がっているつもりはありませんよ」
俺は目隠しの向こうで笑う。
隼飛「俺はただ、話すつもりがないだけです」
男が小さく笑った。
男「……本当に面倒な奴だな」
男「…お前、本当に話す気は無いのか…?」
隼飛「えぇ、もちろん」
男「そうか、なら少し眠っておけ」
その言葉の意味を考えるより先に――。
布のようなものが、口元を覆った。
隼飛「……っ」
反射的に顔を背ける。
けれど、首も自由には動かせない。
隼飛「何を……」
声が少しくぐもる。
鼻から入ってくる匂いに、違和感を覚えた。
甘いような、妙な匂い。
隼飛「……これは?」
男は答えない。
ただ、俺の様子を見ている。
隼飛「まさ、か……」
言葉が途中で途切れた。
急に、身体が重くなった。
さっきまで感じていた熱とは別の、強い眠気が押し寄せてくる。
自分でも驚くほど、声に力が入らない。
男の声が遠く聞こえる。
男「効いてきたみたいだな」
隼飛「……随分と、用意がいいですね…」
なんとか笑う。
けれど、もう頭がうまく働かない。
目隠しのせいで何も見えない。
ただ、周囲の音だけがぼんやりと聞こえてくる。
鎖が小さく鳴った。
誰かが近くを歩く。
男「まだ意識があるぞ」
男「時間の問題だ」
男たちの会話が、どんどん遠くなる。
俺は必死に頭を起こそうとした。
――寝るな。
そう思う。
今、眠ってしまうのはまずい。
何をされるか分からない。
けれど――。
隼飛「……これは、ちょっと……」
言葉が続かない。
まぶたが重い。
身体から力が抜けていく。
隼飛「……まずいな」
最後にそう呟いたところで、意識がゆっくりと沈んでいった。
書いてたら4000文字普通に超えてました꒪꒫꒪)
ここまで見て下さり本当にありがとうございましたm(*_ _)m
次から🔞入ります!!タブン…
いいね、コメントよろしくお願いします。
コメント
1件
うわ、3話めっちゃヤバかった…!隼飛くん、身体ボロボロなのに「いつも通り」装って笑顔キメてるところがもうね、かっこよすぎて泣ける。目隠しされて鎖で固定されてからのあの薬、まじでエグい。それでも「話す気はない」を貫く意志の強さ、ガチで好き。次から🔞入るって…続き気になりすぎて夜しか眠れないわ。ℝ𝕒𝕟さん、熱量すごすぎ。いいね押したいけどコメントで応援させて🙌🔥