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「もう俺なんも言葉出ないわ」
「だって!若井が言ったから···この前泊まりに来たとき寝言で元貴が好きって···言ってた 」
「そんなの俺達普段でもよく言い合ってるでしょ!ってか若井の寝言はめちゃくちゃだし···そうじゃなくて普段の若井見てたら明らかだけど。それに涼ちゃんはどうなの?若井のことどう思ってんの?そっちのほうがわかんねーよ」
元貴は眼鏡を外して眉間のあたりをおさえている。
「僕は···若井のこと好きだよ···」
「じゃあそう言えよ」
「でも···」
「でもなに?振られたらーとか嫌われたらーとかそんなこと気にしてると若井はモテるんだから誰かに奪われるよ!それでもいいの?好きなんだろ?」
「好き、僕は若井のことが大好き!···若井は誰にも渡したくないし、僕のものにしたいっ」
若井が他の人となんか考えたくない。僕は若井が好きだから、譲れない。
言葉にしてハッキリと元貴に伝える。
元貴は眼鏡をかけ直してパッと立ち上がるとにーっこりと口角をあげて満面の笑みで笑う。
「だよね。じゃ、そういうことで。 あとは2人でどうぞ!涼ちゃん〜若井〜また明日ねー!」
「へ?ちょっと元貴?」
鞄を持って元貴はさっさとスタジオから出ていきドアがバタン、と閉まった。2人でってなに、と追いかけた先、扉があってちょうど凹んでいる死角になっていたところに座り込んでいた人物がいた。
「わ、わわわかい?!」
そこには帰ったはずの若井が足を抱えてちょこん、と座ってこちらを見あげている。なんで?どうして?いつから?軽くパニックになっている僕に若井は手を伸ばしてきて、起こして、というような表情を見せる。
とりあえず、手を掴んで引っ張ってやると若井はその手を引いてその勢いのまま僕にドン、と身体を預けるようにもたれ掛かってきた。
「涼ちゃんのぽんこつぅ···」
「どうしてここにいるのっ?」
「元貴が涼ちゃんと話するからこっそり聞いててって」
つまりそれは全部最初から聞いてたってことで。やられた···僕は元貴に誘導尋問のごとく喋らされてたわけだ。
「えっと···聞いてたならわかると思うんだけど、僕は若井は元貴のこと好きだと思ってて、それであんなこと言っちゃって···その、もしそうでもそうでなくても···僕は若井が好きなんだ···」
なんだかカッコ悪い告白だけど、素直にありのままを喋った。僕の肩に顔を押し付けて若井はもごもごとなにか喋っている。
「若井···なぁに···なんて言った?」
「だからっ、俺が好きなのは涼ちゃんなの···元貴は好きだよ、けど涼ちゃんが一番大好きなの!気づけよ!じゃなきゃ泊まりに行ったり抱きついたり甘えたりしないって!」
真っ赤な顔、お目々うるうるの若井がドンドンと僕の胸を叩く。痛い、けど
可愛くてたまらない。
ただ抱きしめたくて、おもいっきり若井をぎゅっと抱きしめた。