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第13話 隠された秘密
md side
ラダオに案内されながら禁書庫の前へと辿り着いた。国王からもらった許可証を兵に見せるとドアを開けて通してくれた。
思わず声が漏れるのを必死に抑えながらも圧倒されるほどの広さと本の多さに驚いた。まさかここまでのものとは思わなかったのだ。
本棚にはご丁寧に何の本がこの棚にあるかという目印があったので、あまり書庫内を不必要にウロウロする必要はなさそうだ。一先ず自分の興味に従うがまま本を取るのを堪え、トロンからもらった魔法陣の解読のために昔の魔法陣に関する魔導書をいくつか手に取り、机の上に本を積み重ねた。そして持ってきていた魔法陣の描かれた羊皮紙と紙とペンを取り出し解読に挑んだ。少し目線をラダオの方に向けると、彼は昔王族が使っていた魔法についての本やこの国の歴史に関する本を読んでいた。
それからどれだけ時間が経ったのだろうか。気づけば日が沈み始めていた。今見ているこの本で最後にしようと思ったその時だった。
ガイスト(md)
「!?」
あまりの衝撃に机と椅子が大きく揺れたような気がした。同じ机で本を読んでいたラダオもその揺れで本から僕に急に目線を合わせた。
ラダオ・ヴェルディオン(rd)
「わっ!?びっくりした…。どうしたの?」
ラダオからの質問には答えず、僕はその本に書かれている内容の通りに魔法陣の解読を進めた。それから5分も経たないうちに解読が終了した。
md
「これは…。」
rd
「何が分かったの?」
md
「…この魔法陣は最初何かの魔法の術式が書かれているものだと思ってた。だけど今回の解読でそれは大きな勘違いだということが分かった。」
rd
「大きな勘違い?俺はあんまり魔法陣について詳しくないから偉そうなこと言えないけど、魔法陣って何かの魔法が書かれてるものじゃないの?魔法陣を通しての魔法発動なら自分で発動する同じ魔法でも負荷が少ないし、失敗するリスクも減らせる。 」
md
「確かに一般的に使われている魔法陣はその役目を果たしているものが多い。けど、昔の魔法陣は今と少し違う使い方をしてるんだ。だから解読にも時間をかけてしまうものが多いんだよ。」
rd
「なるほど…。それでこの魔法陣には何が書かれてあったの?」
md
「…今から何百年も前に滅んだとされる遺跡の場所と再稼働に必要な術式が組み込まれてたんだ。」
rd
「それって凄いことだよね!?もしかしたらお宝とか眠ってたりする?」
md
「それは何とも言えないかも…。その遺跡に何があるか分からないし、最悪収穫なしの遺跡の可能性だってある訳だし。」
rd
「…ガイストってさ、魔法陣が絡む話になると凄く滑舌よく喋るね。」
md
「…!?」
あまりに突然そう言われて、気恥ずかしくなってフードを深く被るような仕草を取る。ラダオはその様子を見て笑っていた。より恥ずかしさが増した。
その数秒後、ラダオがさらに言葉を紡ぐ。
rd
「それでその遺跡はどこにあるの?」
md
「…それが、聖フリューゲル教会近くに立っている孤児院の辺りに遺跡があるみたい……。」
rd
「………は?」
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ir side
今日の仕事が終わりすぐに家に戻った。最近はずっとこの調子…。体調を崩し過ぎていないか、あまりの痛みに苦しんでいないか仕事中も気が気で仕方がない。この数日、ずっと体調が戻らないので病状も悪化しているのだと思った。時間の空いてる時にリリアに見てもらったけど、遅くても1年以内には寝たきりの状態になってしまうのではないかと言われた。
今の医療技術では治すことのできない不治の病。今もこれからもあの子はずっとこの病気で苦しみ続けることになる。…そうはさせない。どんな手を使ってでも手に入れてみせる。不治の病すらも治してしまうという”生命の聖水”を。
To Be Continued………