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今日も鬱陶しいスマホのアラームの音で目を覚ます。外はまだ暗い。少なめの朝食を摂り、電車に1時間揺られ、学校へ向かう。退屈な授業と過酷な部活に揉まれる生活。
いつからこんなふうになったのだろう。中学の時は学年でトップを争うほどの頭の出来だった。しかし、今となっては良くて中の下程度。授業を真面目に聞く気もなく、勉強する気も起こらない。最低限できればそれでいい、そこに留まっている。
部活は、運動部には入っておかなければと思ったが、団体競技は苦手だったので、消去法で陸上部を選んだ。もちろん本気でやるつもりもなく、ただ日が沈むまで練習を日々こなすだけだった。
クラスメイトとの関係は悪くはなかった。性格柄誰とでも仲良くなれた。悪く言えば、親友と呼べるような存在はいなかった。
そんな無気力な日々を過ごすうちに、危機感を覚えた。自分は何者なのだろう。このままではいけない。だが、そうは思いつつも行動を起こす気力さえ、僕には生まれなかった。