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莉犬が倒れてから翌日の朝病院に行った。お医者さんに聞くと脳の衝撃が激しく一時的に記憶が戻ってもまた記憶喪失になるという話だった。

僕は莉犬に会いにいく。

ガラガラガラ

莉犬「お前誰?」

そう莉犬に聞かれた瞬間僕は泣きそうになった。また同じ日々を送るのかと思うと悲しくて悔しくて色んな感情が混ざり込むように苦しくなった。

るぅと「僕はるぅとって言います。」

頑張って出した言葉は前と同じ言葉だった。

莉犬「そうか、俺は莉犬という。よろしくな」

僕の記憶の中の莉犬はどんどん変わっていってしまう。莉犬は数日後には退院できるらしい。

また戻ってしまったと僕は考え込む。












「あれここは?」

分からない。なんで俺がここにいるかも分からない。何をしてきたかも何を好きだったかも分からない。ただ分かるのは自分の名前だけ。

医者が言ってた。俺は記憶喪失らしい。どうりで何も思い出せないわけだ。脳に衝撃を与えると記憶喪失になる可能性があると言っていた。

まぁどうせ思い出すだろ。と俺は軽く考えた。

医者いわく数日後には退院出来るらしい。

今日はるぅとと言うやつがきた。多分俺と1番仲のいい奴だったんだろう。











明日は退院日。莉犬を迎えに行かないと。

ガラガラガラ

るぅと「莉犬来たよ〜!」

莉犬「るぅとくん!!」

だいぶ莉犬と仲良くなってきた。僕は君の記憶が戻る可能性があると信じてる。

るぅと「いこっか!」

莉犬「うん!!」





莉犬と通る道。それさえ懐かしく感じてしまう。

るぅと「ねぇ莉犬!明日はどこに行こうか?」

莉犬「うーん遊園地とか?」

るぅと「?!」

莉犬「どうしたの?」

るぅと「ううん、なんでもない笑いこっか!」

莉犬「やった〜!」

また同じ会話をする。明日は観覧車に乗るのはやめて置こう。

















今日は俺の退院日でるぅとくんが迎えに来てくれた。帰る途中るぅとくんが聞いてきた。明日どこに行きたいか。俺は唐突に遊園地と答えた。何故か分からないが遊園地が良かった。るぅとくんはびっくりしたような驚いたような反応だった。


ズキッ

急に頭が痛くなった。なんでさっきまではなんにもなかったのに。

莉犬「ぁぁあっ」

るぅと「どうしたの?!莉犬!大丈夫?!」

俺は呼吸が出来なくなる。これまでの記憶を思い出す。涙が出る。

莉犬「るぅとくんっ!」

るぅと「?!まさかっ!」

るぅとくんが驚いている。あぁ俺は恋人になんて酷いことをしていたんだろ。

俺は意識を失った。












帰る途中、莉犬が突然呼吸を崩した。莉犬が僕の名前を呼ぶ。なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで


また戻るのか?また僕を忘れるのか?嫌だよ莉犬忘れないでよ。
















病院に着く。僕は真っ先に莉犬の部屋に行った。


ガラガラガラ


「お前誰?」

莉犬は僕を見て同じ返答をした。また繰り返すのか。



僕には絶望と地獄にしかならなかった。

本物の○○は僕は/俺はもう分からない

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