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【第一話 恋】

恋に落ちた。いつも通っているカフェ。高校を中退し、冴えない会社員である「吉野俊介」は、ある女に恋をした。寝癖一つなく茶色のサラサラ髪がなびき、俊介へコーヒーを持ってくる。

「お待たせしました!」

元気な声で言う女性、「雨宮朝美」だ。俊介は得意のコミュ障を発動し、「あっ、どうも…」とだけ言って、コーヒーを受け取った。朝美の事は何もわからないし、めちゃくちゃにときめいている訳ではない。何故か、惹かれてしまう。その美貌に。

俊介は小説家を夢見ている。会社には勤めているが、すぐクビになると察しているようだ。いつも寝癖をつけ、ネクタイもまともに結べない。メガネもいつも曲がっている。お金もなく、努力する気力もない。面接にやっと受かっても、会社の雰囲気は最悪だった。

パソコンを開き、小説を書く。それしか、俊介がカッコつけることは出来ないのだ。他の人とは違い、勉強をすることも出来ないので、中身が覗かれないか、ソワソワしながら、朝美の前でイキる。…カッコ悪い。

コーヒーを飲み干した俊介は、会計を済ませようとレジへ行く。レジには朝美がいた。俊介は勇気を振り絞った。

「あの…雨宮、さん」

「何でしょう?」

話しかけ、返事を貰うことにも成功。そして、俊介が口を開く。

「…小説、興味あります?」

…失望した。この展開には作者も失望しそうだ。この展開はほぼ決まったようなものだ。

「…ははっ。」

朝美は失笑し、レシートを俊介に手渡した。俊介は顔を真っ赤にして、その店を逃げ出した。

人生最後の記憶は君がいい

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