TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

振り向かないままで.

一覧ページ

「振り向かないままで.」のメインビジュアル

振り向かないままで.

4 - 【アナタのこと。】

♥

101

2024年05月11日

シェアするシェアする
報告する

※太乱※

学パロ

担任の“織田作之助”先生だった。歳は34ぐらいだった気がする。でも違う。私にとって先生なんかじゃない、私の従兄弟で、唯一の家族なのだ。

織田作先生は心配そうな顔をしてくれた。

「おい、太宰、大丈夫か?最近全く学校に登校してなかったが…」

次の言葉を発する前に、私は織田作先生⋯いや、織田に抱きついた。

これが私にとってのせめての甘えだった。

織田作は少々混乱していたが、部屋を見渡して何となく、状況を理解したらしい。

1分ぐらい織田作に抱きついたままだった。織田作は私の背中をポンポン叩くだけで1分間ずっと沈黙していた。でも善かったんだ。その1分間、私はこの何週間ずっと病んでいた心が少し、救われた気がした。

「太宰、また自殺しようとしていたのか?」

さっきまで黙っていた織田作が聞いてきた。

「うん…。自殺しようとしたけど、中々死ねないんだ、。」

織田作は溜息をついた。事情が聞けて安堵したのだろう。

その後、部屋の片付けをした。(勿論ベッドの上の写真はそのまま)織田作は見たのだろうか、同じ人の写真を何枚もベッドの上に置いてあるのを見て、どう思ったのだろう。

「太宰。お前が何をしようとしているかは知らんが、せめて出席ぐらいはしとけ。途中で抜けてもいいからな。」

織田作はそれだけ云って帰っていった。

織田作も織田作なりの慰めかたなのだろう。

そこまでされてしまっては仕方無い、死ぬほど辛いけど行くしかない。明日から。

loading

この作品はいかがでしたか?

101

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚