ハナタバが似合う可愛くて儚い君へ__
『見ててよ。俺、頑張るからさ』
__年前
セミの鳴き声がやけにうるさくて、君と笑いあった日々が優しい風になった日。
授業のこと、テレビのこと、部活のこと。
そして、
未来のこと。
そんな、他愛ない会話を繰り返していた。
「徹はさ、絶対にみんなに勝てるよ」
「私、もう勝って泣く準備できてるもん!」
そう言って君は笑ってくれた。
誰よりも俺のことを信じてくれた。
でも、そんな未来は訪れなかった。
赤信号でトラックが飛び込んできた。
平均より少し小さな体、俺の目の前で__
赤い花びらが目の前を舞う。
君の体がふわりと浮く。
目の前の事実を受け入れられなかった。
俺は叫んだ。
でも、その返事はもう、返ってこなかった。
現在_
「まだ練習するのかー?」
岩泉の声が遠く聞こえる。
俺はただ、頷いた。
笑うのが少し、下手になった。
でも、それでも俺は、バレーを辞めなかった。
いや――辞められなかった。
君が「頑張って」って言ってくれたから。
君が「応援してる」って、言ってくれたから。
だから俺は、今もこうしてコートに立っている。
レシーブ。
トス。
スパイク。
全部、君に届けるつもりでやってる。
「……全国、絶対行くから」
練習後、ひとり、校舎裏の空を見上げて呟く。
君が好きだった夕焼けの色。
どこかで見ててくれてる気がするんだ。
もしも、ほんの少しでも俺の声が届くなら。
拝啓
ハナタバが似合う可愛くて儚い君へ
“俺は、まだ君が大好きだよ。”
以上でーす!!
なんか儚い感じにしようと思ったんですが、ベタでしたかね?💦
自分なりに頑張ったんで賞取れてるといいな〜
リクエストあったらコメしてねー!
コメント
1件
ええぇぇええ😭😭雰囲気大好きです!!😵💫💍表現とかほんと素敵すぎる…💭 コンテスト参加ありがとうございます💖結果発表待っててね😉🫧