テラーノベル
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颯太は朝から元気がいいな。
「おはようございます」
「おはよう。昨日はよく眠れた?」
「はい。朝までぐっすりでした」
「よかった。顔を洗ったらご飯を食べて。食べたらすぐに畑に行くからね」
顔を洗い居間へ行く。
「おはよう。さ、食べて。畑に案内するよ」
叔父さんはもう作業着だった。
「すみません、ゆっくり寝ちゃって」
「いやいや、そういや起きる時間を言ってなかったもんな。平日は毎朝6時頃に起きて、6時半頃に出れれば問題無し。土日は休みにしてる。そうしなきなきゃ休みが無いもんな」
毎朝6時起きか…でも昨日みたいに22時に寝れば大丈夫だろう。早寝早起きも出来て健康的だな。
食べ終わると汚れてもいい服装に着替え、叔父さんと軽トラで畑に向かう。
颯太はあとから自転車で来るらしい。
「さぁここがうちの畑だよ」
広い!こんなに広いのか…
「今はじゃがいもを植えてるんだ。今日はここから…ここまでを全部収穫するからな」
う、そんなに…でもやらなきゃ始まらない。
「手で掘っていっていいんですよね?」
「うん。まずは茎を引っこ抜いて、その下を鍬で掘ってって」
端のじゃがいもの茎を引っぱる。ん、んん?
意外と土が硬いぞ…えいっ! おっ、2個付いてる。
この下を掘るんだな。 鍬を持って振り下ろす。思ったより土が硬い。 角度が悪いのか?
3回、4回と同じところを狙うとやっと土が割れて来た。あっ!皮が削れてしまった。
「気にしなくていいよ。それはうちで食べるから」
「すみません…」
手で土をかき分けると出てくる出てくる。
「叔父さん!こんなに出てきました!」
「初めてにしちゃ上出来だ!その調子で頼むね。出てきたのはそのまままとめて置いといて。あとで颯太がカゴに入れてくから。じゃあ俺は反対側から掘ってくからね。あ、水分はこまめに取ってな」
なかなか手間がかかる。でも、僕が掘ったじゃがいもだ。嬉しくなる。
…なんて考えは3ヶ所目に入る頃には無くなっていた。
手のひらが痛い、そして暑い…これがまだまだ続くんだ…よし!気合いを入れ直す。
始めたばかりで音を上げてなんていられない。
それから更に3ヶ所を掘った。
叔父さんは…え?もう畝の半分を過ぎてる。
頑張らなきゃ!
「兄ちゃ~ん!やってる~?お!掘れてる!…けどまだこんだけ?」
うっ…地味に堪える…
「じゃあ僕、集めてくね!」
颯太はちょこまかとじゃがいもを集めると叔父さんの方にも行き、集めたじゃがいもを軽トラに積み戻って来る。
「僕も掘ってくね」
真ん中辺りの畝を掘り、叔父さんのじゃがいもを集め、こちらを確認し、また真ん中辺りに掘りに行く。小さな体でよく動く。
これはもう一段ギアを上げないと!
でも段々とわかってきた。鍬を振り下ろす角度、そして鍬は叩きつけるのではなく自重で落とす。
余計な力は要らないんだ。
いくらか楽に掘れるようになった。
無我夢中で掘っていると声を掛けられる。
「おーい、そろそろ一息入れようか」
あっ、休憩…?時間は…10時…
「はい…」
「どうだい?畑仕事の初日は?」
「疲れました…朝は何時くらいまで掘るんですか?」
「大体12時…まぁ今日は初日だし、11時半には上がるか」
う…これはなかなか…まだあと1時間半もあるのか
コメント
1件
読ませていただきました…第4話、農作業のリアルが詰まっててじーんとしました🥀 最初は「僕が掘ったじゃがいもだ」って嬉しそうだったのに、3ヶ所目で手のひらの痛さに気づくところ、すごく人間っぽくて好きです。颯太くんがちょこまか動いて助けてくれるのも可愛い…叔父さんの「気にしなくていいよ」が優しくて、畑仕事の大変さの中にも温かさがありました。 都会の生活じゃ味わえない泥くささと、初めてのことに向き合う誠実さが伝わってくる回でした。次の休憩までの1時間半、頑張ってほしいな…🌙
ほっかい広産🧂
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