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咲希「そろそろ行こうかな…?」
ミク『行かなくてもいるよ』
咲希「ミクちゃん!?」
スマホを持った瞬間、ミクちゃんが飛び出してきた。
ミク『ごめんね。ずっと気付いてたのにいえなくって』
咲希「気付い、てたの…!?」
悲しそうな顔をしてミクちゃんが言う。
ミク『気付いちゃってたの。ごめんね』
咲希「なんでそんなに…悲しそうなの?」
ミク『…………大丈夫だよ、私は。それより、咲希のことだよ。なにかあったの?』
ジトッとした目でミクちゃんに見つめられる。
咲希「…分かんないの。どうしてこうなっちゃったのかも、分からないの。っていうか、分からなくなっちゃったの」
ミク『そっか…辛いね、咲希』
咲希「違っ…辛くなんか…無いから…ッ」
アタシがそう言うとミクちゃんは困ったような顔をして触れないはずの私の頬に手をかざした。
ミク『自分に嘘を付くと自分が悲しくなるだけだよ』
咲希「え…?あ…ポロポロ」
その時初めてアタシが泣いていることを知った。
ミク『咲希、私は咲希がどんな事を思っているのか、何がしたいのか…正直言うと、全く分からない。っていうか分かれない。当たり前だけどね、だって…家族とか、どんなに親しい人でも自分のこと、相手のことを全部分かるわけ無いし』
咲希「ッ…うん…ポロポロ」
ミク『でもね、分かろうとすることは出来るよ。……咲希は抱え込みすぎ。前は一歌達と一緒にいれなかったからなのか“みんなと一緒にいたい”っていう想いが強いの。でも、その想いだけを優先すると…いつか、壊れるよ――絶対に』
ミクちゃんが言った言葉は、ミクちゃんが言ったものとは思えないほどアタシの心を抉る鋭い刃物のようだった。
咲希「壊れるのはッ絶対、にッ嫌だ…ポロポロ」
ミク『じゃあ、咲希が頑張らなきゃね。一緒にいたいだけじゃないっていう想いを見つけなきゃ』
咲希「え…?アタシは、もう見つかって_」
?¿?¿「あハハwミツケなクていいんダヨ?」
咲希「…え?」
気が付くと涙は止まっていた。
ミク『咲希?どうしたの?』
咲希「…なんでもないよ。ありがとう、ミクちゃん。気が楽になったよ」
ミク『……なら、良かった。じゃあ、またね。おやすみ、咲希』
ミクちゃんはそう言うと手を振り、セカイへ戻っていった。
ミク「…これでいい?
マスター達」