「雪さま!危ない!」
私の背中を大猿の爪が引き裂く。
「「凛!」」
「うあ゛、、、」
地面に叩きつけられた私の 背中を、焼けるような痛みが襲う。痛みで立ち上がれない私に大猿は追い打ちをかけようと近づいてくる。
「雲竜!そっちお願い!」
雪さまが駆け寄ってきて、雲竜さんは刀を抜く。
「凛!何してんのよ!何でかばったり、、、」
不安そうな顔で覗き込む雪さまは、焦った様子でまくし立てる。
「怪我、、、ありませんか、、、?すみません、、、」
「何言ってんのよ、、、あーもう!私治すの苦手なのに!」
そう言いながらも雪さまは術を使って私の体を治していく。
「よし、、、」
雪さまは私の体が光に包まれるのを横目に、猿の方はかけていった。
凛を治癒し、雲竜の方へ向かうが、猿が邪魔をして苦戦している。
「雲竜!避けて!」
「はあ⁉︎おまっ何しようと、、、」
叫びながらも猿から離れる雲竜を確認する。
「空舞う風の憎しみよ、かける命の灯火よ。我に力を貸したまえ。舞蘭楼、千!」
私が唱えた途端に空で吹いていた風が周りに集まり、巨大な渦となる。私の周りを回った竜巻は、高い風の壁となり周りを覆っていく。壁となった風に巻き込まれた猿どもは、ぐちゃぐちゃにされて巻き上げられ、血の雨となり大地に降り注いだ
「うーん、久々にやったにしては上出来ね」
「、、、、、、グロ」
雲龍がつぶやくが、実際はグロくも無い。血の雨というのは、妖怪の力の結晶が赤い水となって降り注いだだけだからだ。そう説明すると、雲竜は頷く。
「複雑やな」
「まあ、人間を巻き込んだら臓器を撒き慣らして降ってくるケドネ」
「目に光がない!怖い!」
びびるお馬鹿さんはほうっておいて、凛の方へ近づく。
「どう?痛くない?」
「ゆきさま、はい、もう痛くないです」
顔色も良くなった凛は、体を起こして元気ポーズをしている。
「あの、、、まだ怒ってますか?」
そう聞く凛に私はなんだか拍子抜けしてしまった。
「別に、、、もう怒ってないわよ。」
「!良かった、、、」
「その、、、守ってくれてありがと」
感謝をつたえると横で見ていた雲龍が反応する。
「雪って意外とツンデレだよなー」
「ふん!」
ニヤニヤする雲竜のみぞおちに膝蹴りをかまして、私は旅路へと足をすすめるのだった。
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