テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

赤 歌い手

黄 ???









黄side



朝食の準備が終わる頃、愛する人の声が聞こえる。



赤「ッ、だれッ、!」



でもその声は怯えていて。



僕を知らないその人は、僕を必死に拒絶する。



できるだけ落ち着いて、刺激しないようにゆっくり近づくと、突き飛ばされた。



その顔には恐怖と拒絶と不安。



寝室に逃げ込み部屋の隅で怯える赤は震える手でスマホを操作する。



誰かに電話しようとしているのだろう。



僕はその様子をぼやける視界で見つめる。



ごめんね、赤。




赤side



赤「ッ、だれッ、!」



朝起きたら知らない人が家にいた。



赤「なッ、なんで俺の家にいるの、ッ」



黄色の髪のその人はまっすぐ俺を見つめて近づいてくる。



赤「やッ、来ないでッ!!」



必死にその人を突き飛ばして寝室へと逃げる。



黄「赤、まって、」



俺が知らないその人は俺の名前を呼ぶ。



赤「やだやだやだッ、」



震える手で連絡先を開く。



でもその中に並ぶ名前は見覚えのないものばかり。














黄。



赤「…黄、くん」



黄「赤、」



今にも泣き出しそうな顔。



嗚呼、そうだ。



この人が、俺の愛する人だ。



赤「ッ、ごめッ」



黄「赤、」



黄「朝ごはんできてるよ」



小さく微笑むその笑顔に何度救われただろう。



赤「黄くん、おなかすいた、笑」



黄「…うん、笑」





若年性アルツハイマー型認知症


記憶障害、判断力や思考力の低下、見当識障害、意欲の低下、性格の変化などが現れる。

この作品はいかがでしたか?

42

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚