ATTENTION
当作品は、実際の国や人物とは一切関係ありません。
政治的、戦争賛美等の意図は全くありません。
旧国が出てきます。
一部国は自分の自己解釈で口調等を決めています。
着いたのは、和風の大きな家だった。
昔から洋にしか触れてこなかったので、見慣れない外見の家にわくわくした。
「…ちょっと遅れちゃいましたかね、まぁいいでしょう」
オーストリアさんがインターホンを押すと、家の中から「はーい」と声が返ってくる。
そして数十秒して、普通なら家側に開く扉が、横に滑って開いた。
「オーストリアさん!待ってましたよ、」
「遅れて申し訳ないです、」
「いやいやとんでもない!こっちが勝手に呼ばせて貰ったんですから…。」
家から出てきた人は、白いシャツに黒いズボンを纏っていた。
「…あれ、その子は….、」
「あぁ、今日拾ったんですよ、名前がアメリカって言うらしくって、心当たりがないか尋ねに来たんです」
オーストリアさんがそういうと、家から出てきた人は、驚いた表情でこちらを見た。
「アメリカ、…!?….なるほど、取り敢えず入ってください、アメリカさんも中にいますから!」
オーストリアさんは家に入っていく。
立ち尽くしていると、オーストリアさんに手招きをされたので、おれも家に入っていった。
この家では玄関で靴を脱ぐらしい。
廊下を歩くにつれ、がやがやと声が聞こえてきた。
総統盛り上がっているようで、ときたまパリーンという音も聞こえる。
その盛り上がりの声が聞こえる部屋の前まで来た。
家から出てきた人は、また、扉を横に滑らせて開いた。
「オーストリアさんが来ましたよ、!」
「おーやっとか!!ちょっとこの怪我手当してくれ!!!」
「…全く….」
オーストリアさんはため息を吐いた。
知らない人が沢山いて、ちょっとだけ不安になり、オーストリアさんの陰に隠れる。
「そういえば、アメリカさんいますか?」
家から出てきた人はそういう。それに続いて、オーストリアさんも言った。
「アメリカって名前の子を拾ってきたんだけど、心当たりがないか見てほしいんです」
そうすると、部屋からは
「同じ名前の???」
「興味深いですね、」
などの声が聞こえてくる。
ちょっとだけビビってしまって、より誰かに見つからない様に隠れる。
「…大丈夫ですよ、ほら、出てきて」
オーストリアさんがこっちを向いて、そういう。
仕方ない。腹を括って、オーストリアさんの後ろから少しだけ出た。
恥ずかしいのか怖いのか、おれはうつむいてしまった。
「……Oh……..」
誰かがそう呟いた。
「懐かしい姿だな、…….」
さっきのと同じ声の人が、呟いた。
「アメリカさん、何か知ってるんですか?」
「…私も知っていますよ、この子は」
「…植民地の時の俺だ、」
「えええええええええええええ!?!?」
部屋はいっそう騒がしくなった。
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