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「………どう?」
部屋に入ってきたべるさんが、俯いてる私に話しかけてきた。
「どうって…二人ともこうだよ。」
私はどうにか言葉を絞り出す。
「ごめん…」
べるさんの気持ちは痛い程分かる。
二人とも、目を覚まさない。
ななっし〜さんはもう少しで目覚めると思う、としぇいどさんは言っていた。
…さもさんは危険な状態。
お腹の傷がやっぱり大きかった。さもさんは死の淵にいる。
でも、さもさんの状態をどうにかする術を、私達は持っていない…
じゃあ、じゃあ…
私達は…どうすればいいの?
弱者同士、大して話も見かけもしなかったけど。
けど、やっぱり君は…
「ニグさん!大変!」
あふぇさんの焦った声に、俺は現実に引き戻される。
「今まで見かけたことない魔獣が襲撃してきた!」
「は!?もしかして変位種!?」
魔獣の中に通常とは違う、強力な能力や身体能力を持つ個体が生まれることがある。それが変位種
俺は真っ先にその可能性を考えた。
「いや、変位種にしては変なところが多すぎるんです!とにかく倒さないと!」
「分かりました!」
俺は手に持っていた物を机に置く。
ボロボロで、幼い二人の子どもが写っている写真だった。