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思いつきの青春系。
若干ノンフィクション、。割と普通の(?)ストーリーかなーと。
何も考えずに、
チャイムと同時に教室を出た。
“HRが終わったら、各自下校”
このシステムは、
いつまで経っても導入されない。
しかし、
そんなルールがあった場合、
俺だけに起こる弊害もある。
何も考えずに、
つまりは、
「話しかけることも忘れて」
教室を出てきてしまう。
そう、
正に現在のように。
話したい気持ちがあっても、
時々、
頭から抜けてしまう。
俺が、
見ていなければならないのに。
初めは、
その無邪気な笑みに惹かれた。
ぼーっとしていれば、
確実に彼女に向かって歩きだしてしまう。
本気で、
引力が働いている可能性を検討した。
いつだったか、。
と言っても、
出逢ってから2週間程で。
今度は、
その笑みが引っかかった。
鈍感でもない俺は、
その笑みに
悲しみを感じ取った。
彼女が笑みを浮かべている時。
目が合ってしまうと、
彼女は笑みを深くして
俺に笑いかける。
‘余計に’悲しみをひた隠そうとしているのが
なぜか俺には丸分かりで。
“いつも見ていなければ”
そう考えたのも、
自然なことだった。
たった一人の、
大切な人。
消えでもしたら、
探して後を追う覚悟があった。
昨日同様、
話しかけることすら忘れ。
校門に向かって歩いていたら
名前を、呼ばれた。
彼女の声だった。
女子グループの最後尾を歩きながら、
俺に「バイバイ」と告げてきた。
声はいつもの通りだった。
__ただ、口だけを、[たすけて]の形に動かしていた。
瞬間、
俺は駆けて、
柔い手を取り、その場を去った。
「神咲さん、借りてくわ」
言霊が、
風に乗って
彼女の涙を、優しく拭い去った。