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ハロウィンで帰ってきたはいいものの…
ここって何も無いから暇なんだよね…
建物も無いし、遊び場的なのも無い
「ねぇ蒼空?」
「ここってさ遊び場とかないの?」
「遊び場?無い」
「じゃあじゃあ!なんか作らない?」
「どうやって?」
「どうやって…確かにどうやって作ればいいんだろう…」
そう2人で悩んでいると遠くの方で
オバケちゃん達がフワフワの雲で
遊んでいる姿が目に映った。
「ねぇ、蒼空?あれって前からあった?」
そう言いながら私は遠くのオバケちゃん達を指さした
「いや…..無かったはず」
蒼空は少し黙った後、不思議そうにそう言った。
すると目の間にいたオバケちゃんが蒼空になにか話しているようだった。
私は今もミユル語を勉強しているが、
中々に難しい….
簡単な単語しか聞き取れず、
オバケちゃんと私が話している姿を
見ていた蒼空に『文がおかしすぎて面白い』とバカにされたことがある。
「水雲、なんか想像してみろ」
「え?」
「いいから」
私は半ば強引にそう言われ、何となく手乗りサイズのオバケちゃんを想像した。
すると、ポワンッという音と共に私の足元に想像した通りの “ 手乗りサイズオバケちゃん ” が地面に出てきた。
「何だこれ」
そう言いながら蒼空はそれを拾い、
まじまじと眺める。
その時、プーと手乗りサイズのオバケちゃんが鳴いた。
その声につられたのか、
普通のサイズのオバケちゃん達が
続々と集まってくる。
蒼空は自身が潰される前に
1番前のオバケちゃんに手乗りサイズオバケちゃんを渡した。
喜んでいるようで良かった。
それよりも、想像したものがこの場に出てくるってことだよね?
じゃああれも作れるんじゃない?!
そう思い、私は少し離れた場所に移動した。
「水雲、ここに何か作るのか?」
「いいから見てて!」
そう言いながら私はオバケちゃんが
遊べるような場所を頭の中に転がせた。
ポヨンポヨンとした雲のようなトランポリン。
フワフワの布団の雲のような広場。
あとは────、
レストラン…と思ったけど
オバケちゃん達ってそもそも食事するのかな…
そう思い、私は蒼空に聞いてみた。
「オバケちゃん達ってさ食事…するの?」
「するけど…腹は減らない」
「でも食べるのは好きだと思う」
食べなくてもいい….
でも、食べるのが好きなら
やっぱり作った方がいいよね!
例えば、スイーツのお店とか〜
アイスクリームもいいかも!
あ、あとおもちゃとかも必要かな?
おままごととか…、アクセサリーとかもいいんじゃない?
「水雲…」
「水雲!」
「何?」
「一旦考えるのやめて現実を見ろ…」
ため息混じりで蒼空がそう言ったので
私は瞑っていた瞼を開けると、
目の前には想像…というか
先程考えてた物達が山盛りになっていた。
「水雲…出しすぎ」
「ごめん!楽しくてつい…」
そう言ってる間にもオバケちゃん達は
興味津々だった。
「並べたはいいけど…なんかデパートみたいだな…」
「そうだね…」
「でも!オバケちゃん達が楽しんでるならいいんじゃない?」
「それもそうだな」
「とりあえず、見て回ってみようよ!」
そう言いながら私は蒼空を置いて
想像した建物の方へ向かった。
「分かったから走るな、転ぶから…」
「分かってるって〜!!」