テラーノベル
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ピザも寿司も少しずつ減り始めた頃。
さっきまで賑やかだった部屋が、ふと落ち着いた空気になる。
ラウールが紙コップを持ったまま、ぽつりと口を開いた。
「ねぇ。」
「ちょっと気になったんだけど。」
全員の視線がラウールへ向く。
「あべちゃんって、しばらく活動休止になる可能性が高いんだよね?」
ラウールは少し考えるように続ける。
「じゃあさ。」
「一人暮らしの家に、一人でいるのって危なくない?」
その一言で、部屋が静かになった。
「今までは男の人だったけど。」
「今は見た目が女の子だし。」
「もし住所が知られてたりしたら……。」
「何があるか分からないよね。」
誰もすぐには返事をしなかった。
ラウールの言葉は、とても現実的だったからだ。
佐久間が「あっ」と何かを思いついたように手を叩く。
「それならさ。」
「めめの家がいいんじゃない?」
「え?」
目黒と阿部の声がきれいに重なる。
佐久間は当然のように続けた。
「めめん家の方がオートロックもしっかりしてるし。」
「セキュリティもいいじゃん。」
「仕事で家を空けることがあっても、俺たちの誰かが行きやすいだろうし。」
「一人より安心じゃない?」
阿部はぎこちなく笑う。
「いや、それは……。」
目黒も珍しく言葉に詰まる。
「えっと……。」
二人が視線を泳がせていると。
深澤が吹き出した。
「何、その反応。」
翔太も肩を震わせて笑う。
「今さら隠す?」
「え?」
阿部と目黒が同時に固まる。
岩本が苦笑しながら腕を組んだ。
「もしかして。」
「俺たち、気付いてないと思ってた?」
「……。」
沈黙。
ラウールが笑顔で頷く。
「だいぶ前から知ってたよ?」
向井も笑いながら口を挟む。
「バレてへんと思ってたん?」
「いや、無理やろ。」
宮舘が紅茶を飲みながら静かに微笑む。
「二人とも、お互いを見る目が違うからね。」
「それに。」
深澤がにやにやしながら目黒を見る。
「あべちゃんの話になると、めめだけ急に口数増えるし。」
「あべちゃんが体調悪い日は、一日中落ち着かないし。」
翔太もすかさず続ける。
「阿部が笑うと、一番最初に笑うのも目黒。」
「逆に目黒が落ち込んでると、一番最初に気付くの阿部だし。」
「隠す気あった?」
部屋中に笑いが広がる。
阿部は両手で顔を覆った。
「……うそ。」
耳まで真っ赤になっている。
目黒も照れくさそうに頭をかいた。
「そんなに分かりやすかった?」
「うん。」
六人の返事がぴったり揃う。
その見事なハモりに、今度は阿部と目黒まで笑ってしまった。
佐久間が声を上げる。
「付き合い始めた頃から、『あ、この二人そういう感じなんだ』って思ってた!」
「えぇ!?」
阿部が思わず立ち上がる。
「そんな前から!?」
「だって。」
深澤が肩をすくめる。
「本人たちだけが秘密にしてるつもりだったんだもん。」
「俺ら、言わないだけで。」
岩本が穏やかに頷く。
「二人が自分たちのタイミングで話したいなら、それを尊重しようって。」
「だから誰も触れなかった。」
その言葉に、阿部と目黒は顔を見合わせる。
ずっと秘密を守れていると思っていた。
でも実際は、仲間たちは気付いた上で、何も言わず見守ってくれていたのだ。
「……みんな。」
阿部が小さく笑う。
「ありがとう。」
深澤は照れ隠しのようにピザを頬張りながら言った。
「だからさ。」
「同棲でも何でも、今さら反対するやつなんかここにはいない。」
「安全第一。」
「それだけ。」
その言葉に、目黒は少し照れながらも真剣な表情で阿部を見る。
阿部も目黒を見つめ返した。
二人とも、まだ何も答えられない。
けれど、「まさかバレていたなんて」という驚きと、「受け入れてもらえていた」という安心感に包まれ、自然と笑みがこぼれていた。
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#BL
kaede🍁
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おその★
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コメント
2件

うー 微笑ましい さすが👍メンバー 最大に照れてる2人が可愛い😍💕 今まで少し暗かったのが一気に明るくなった感じ。
いや〜、もうこの回大好きです!「隠す気あった?」って深澤さんのツッコミ、めっちゃ笑いました。阿部ちゃんとめめがバレてないと思ってたのが可愛すぎるし、仲間たちが気づいてた上で「自分たちのタイミングで話すまで待ってた」って優しさが沁みます。同棲提案も含めて、このチームの関係性が本当に温かくて、読んでて自然と頬が緩みました。