テラーノベル
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…いつものように、学校から帰っていただけだった。何かが視界を横切っていった。猫かな。
ふわふわと浮かんでいて、猫ではなさそうだ。
近づいてみました。近づいてしまいました。
すぐに頭に激痛が走って、倒れてしまった。
次に起きたとき、自分の身体は自分だけのものではなくなった。
ソレは、自らを地球外知的生命体だと名乗った。
人間より遥かに高位の存在なんですよ、そう言いながら
さも誇らしいといった様子でソイツはふんぞり返った。
吐き気がする。痛い痛い痛い痛い動くな。
私はこんな身体が嫌で、こいつが私を乗っ取って
誰かに危害を加えないか不安になって、死ぬことにした。
そうだ、死ぬことにしよう。死ぬのだ。
ホームセンターに行って頑丈な縄を買おうとしましたが、
セールの時にしようと思いました。いや、私は思ってない。
アイツが器である私に死なれたくなくて、適当な言い分で
私のことを制御しているのだ。
そうして、やっとセールの日がやってきた。
やっと死ねる。そう思って、縄を買おうと思って、
ホームセンターに入った。
ああ、そういえば家にトイレットペーパーがありませんでした。
今日買っておかないと、明日大の方ができませんよ北さん。
違う違う今日死ぬんだから関係ない。
でも、次に気づいたときにはトイレットペーパー片手に
ホームセンターの前で突っ立っていた。
そうして、死ぬことさえできずに私は生き続けた。
まるで身体の中に、爆弾でも抱えたような状態で。
何なんですかこの人間は精神力が強すぎます
正気度正常、完全掌握には至らず
こうなったらあなたを廃人にするしかありませんね
何をするつもりか、ソイツは笑った。
その夜、私の足は勝手に動いた。口も勝手によく回った。
「アサヒ、ちょっと夜風に当たりにいかない」
「え?いいけど…」
「お兄ちゃーん、どこ行くの?」
「ああ、ちょっと北と散歩するだけ。すぐ帰ってくるから」
彼の妹…弟?どっちだったかは忘れたが。
■■が、不安そうに彼を見ていた。
ごめんなさい、私には分からないし止められない
こいつが何をしようとしているのか
公園まで連れて行って、夜遅くになっても帰さなかった。
帰らないといけないと言う彼を止めて、もう少しだけだと言った。
そのうち彼は、トイレに行ってくると言った。
トイレのついでにトンズラする気でしょう。私にはわかります。
後ろからこっそり追いかけて、入口のところで後ろから首を絞めてみました。
誰にされているのか分からなかった彼は、抵抗しました。
でもそれが北だとわかると、無理な抵抗をやめました。
私は彼の身体をこちらに向けると、あらかじめ買っておいた
瓶入りの錠剤を大量に飲ませました。
無理やり口に入れて、手で塞げば簡単でした。
その後、首を絞めて殺しました。
北は力が弱いので、彼の首に絞め跡は残りませんでした。
自殺にしか見えない死体を、怪しまれないようにおぶって
ホテルに運びました。ホテルの受付に少し怪しまれましたが、
毒電波を飛ばしておきました。
そのまま死体を置いて帰りました。
北さん北さん、返事してください。あなたのお友達が死にましたよ。
…返事はない。無理もありません。
操られていたとはいえ、自分の手で無二の友人を殺したのですから。
人間はこういうものに弱いですね。
そういえば、あともうひとり殺したような…
物陰で殺害現場を見ていたようなので、頭を石で殴りました。
その後、彼の死体は都合よく持ち去られました。
そして彼にそっくりなロボットの開発、おかしいですね。
最終的にそのロボットは、開発終了と共に多くが廃棄されました。
私も、終わりを迎えた。
政府の人が、私の器と本体を殺したのです。
どうしようどうしよう
まだ地球の調査は終わっていません。
人間は面白いから、もっと見てみたい。
「なら、うちの中学校で働いてくれるかな」
…え?
「セカンドライフ、僕と、生徒と生きてみようよ。宇宙人さん」
「でも、人に危害を与えちゃだめだよ。僕との約束だ」
「守ってくれたら、いくらでもチミに役立つ情報を教えよう」
止まった鼓動が、再び動くことはありませんでしたが
ぐるぐると同じところを廻る車輪は、斜め後ろへと方向を変えました。
コメント
1件
いや…これは重かった。自分を♡♡♡うとしても「トイレットペーパー」買っちゃうあたり、制御されてる感がリアルでゾッとした。最後の「中学校で働いてみない?」ってオファー、めちゃくちゃ不気味だけど希望も感じる絶妙な終わり方だった。続きが気になる🔥
水面
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蒼羽@不定期投稿
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