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「世界は俺か俺以外か」
そんな風に思っていた時期があった。
いわゆる厨二病と言うやつだ。
「裕太!遊び行こうぜ!」
「お前みたいな特別な力がない雑魚とは遊ばん」
「お前とは友達やめる」
その時、俺はなんでそんなことを言ったのか分からなかった。
そのまま人の関わり方を忘れてしまい、時が経てば高校2年生、絶賛陽キャのパシリ要因だ。
こんな人生なら最初っからプライドなんか捨てちゃえばよかった。
「まだやり直せるのかな?」
そうして、皆が騒ぐ教室の中、机に顔を伏せた。
「ガタガタガタ…」
皆が騒ぐ。
「なんだ地震か?」
「やだ〜、怖すぎるんですけど〜笑」
クラスのギャルが一軍男子に寄りかかる。
くそ、イチャつきやがって、マザファッカ。
そんなことを思った瞬間、教室の天井に魔法陣が浮び上がる。
「なんだ、なんだ!?」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
白い光に包まれた。とても暖かく心が落ち着く。
「�����?」
ん?何かが聞こえる。うまくきこえない。
「o..n.g..,スクッt,,」
目が覚めた。きらびやかな天井が目に入る。
周りにはクラスメイトがちらほらいた。いない生徒もいるようだが。すると、いちばん偉そうな人が喋る。
「お〜、来たか。」
「ようこそ勇者たちよ。」
「すまんのぉ。こっちの勝手な用事で呼び出してしまって。」
一軍の猿が喋る。
「どういうことだよ!」
「帰れんのかよ!マジでだりぃんだけど笑」
「帰ってスタバ行こうと思ってたんだけど笑」
猿どもが偉そうな人に近づく。
こぶしを構える。「ポキポキ」
殴りかかろうとした瞬間何かが起こる。
脳が理解を辞めた。
人の首が飛ぶ。
人が叫ぶ。兵士の無表情な顔、クラスメイトの焦った、怖気付いた顔。
俺は、怖いことに何も感じなかった。
いや、正しくは昔に心を捨ててきたのかもしれない。
皆が怯える中、にやけたような顔で王が言った。
「この人間のようになりたくないのなら、素直に言う事を聞くことだ。」
扉が開き、案内役らしい人が出てきた。
「こちらへどうぞ。」
あぁ、ここはそういう世界なんだ。みんなが思ってる異世界ではないのだ。
ここでもう一度やり直してみせる!