テラーノベル
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緑谷出久がパニック障害を患って居ます
それを許せる方だけ見てください。
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緑谷が落ち着くまで、相澤はその空き教室に付き添っていた。
A組の生徒は全員教室に集められ、相澤の説明を受ける。
「いいか。緑谷は、過去に人から触られることで強い恐怖と嫌悪を刻み込まれた。その記憶は消えない」
相澤は視線を全員にゆっくりと巡らせた。
「触れることは“優しさ”じゃない。相手が望まない限り、それはただの侵入だ」
飯田は深く頭を下げた。
「俺は……軽率でした。親しみを示すつもりが、逆に彼を傷つけてしまった」
轟は腕を組み、静かに口を開いた。
「触らなくても、安心は与えられるだろ」
その言葉に、何人かが首をかしげる。
翌日から、A組は奇妙な“ルール”を作った。
・緑谷に近づくときは必ず声をかける
・物を渡すときは机の上や床に置く
・視線や声のトーンを柔らかくする
さらに八百万の提案で、緑谷の机の横に「安心ゾーン」と書かれたマットが置かれた。
そこは誰も入らない約束の場所。
最初、緑谷はその変化に戸惑っていた。
だが、昼休みに葉隠が笑顔で遠くから「緑谷、お弁当、ここに置いとくね!」と声をかけたとき、
ほんの少しだけ、その表情が緩んだ。
爆豪でさえ、机越しにノートを差し出し、「ほら、課題。……落とすなよ」とぶっきらぼうに言った。
その距離感が、なぜか緑谷には心地よかった。
それでも夜、寮の自室に戻れば、肩を拭いたときの赤い痕がまだ残っている。
指先で触れながら、緑谷は小さくつぶやいた。
「……触られなくても……そばにいてくれるのって……こんなに楽なんだ」
その声は、まだ震えていたが——
ほんの少しだけ、温かさが混じっていた。
コメント
1件
ちょっとはマシになったんとちゃう? 爆豪とは幼馴染じゃないんたい?