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#prtg
@ きみ以外なんて選ばないよ
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衝撃に耐えるように、ベッドの上で激しくガバッと起き上がる。
胸が激しく上下し、狂ったように心臓が脈打っている。
(…っ?ここ、いつもの、寝室…?)
慌てて自分の身体を見回す。
お腹の痛みもない。顔も腫れていない。
実際には誰も僕を殴っていなかった。
あの忌々しい暴力も、罵声も、すべては現実ではなかった。
浜崎くんもいるわけがないのに、悪夢として現れたんだ。
なのに、強烈な吐き気が込み上げてくる。
心臓のバクバクが止まらず、震えも止まらない。
パジャマは冷や汗でぐっしょりと肌に張り付いていた。
気持ち悪さと恐怖の残滓が、べっとりと身体にまとわりついている。
パッと横を向けば、こっちに体を向けてすやすやと寝ている敦の姿があった。
規則正しい静かな寝息。
(…しゅん…しゅんが、いる…よがっだ…っ、)
ここは安全だ。
誰も僕を殴らないし、罵らない。
そう思うのに、敦の姿を見た途端
張り詰めていた糸が切れたように、涙が溢れて止まなくなった。
過呼吸になりかけて、上手く息ができない。
「はっ、ひゅ、」と短い呼吸ばかりが繰り返され、頭が酸欠でクラクラしてくる。
敦と話したい。
敦に抱きしめて欲しい。
今すぐこの恐怖を消し去ってほしくて
そう思うと、敦の迷惑になるなんてことも考えずに無我夢中で彼の肩を揺さぶった。
「しゅん、しゅん……っ、!しゅん…お願い起きて……っ」
僕の涙声が寝室の静寂を裂いた。
必死の、縋るような叫び。
敦は眉根を寄せながら薄目を開けた。
急に起こされたというのに、
「…ひろ…?!ど、どうしたの?なんで泣いて…」
敦は面倒臭がる素振りひとつ見せずに、上体を起こすと
目の前でボロボロと涙を流して震える僕を気遣わしげな表情で見つめた。
その眼差しは、寝起きとは思えないほど優しさに満ちていた。
「ご、ごめん、なさ…っ、ひっ……っ、こ、こわ、い…こわいゆめっ、みちゃっ、たの…っ」
喉が詰まって声がかすれる。
過呼吸のせいで上手く言葉が紡げない。
手の甲で何度も何度も涙を拭うが
話せば話すほど感情が溢れて止まらず、次から次へと涙が溢れてくる。
「…怖い夢見て、寝れなくなっちゃった……?」
敦は僕のすべてを察するように、声を低くして語りかけてくれる。
「う、うん…ご、ごべんなざい…っ、起こして…ごめんなさ…っ」
せっかく気持ちよく眠っていたのに、自分の我儘で叩き起こしてしまった。
その申し訳なさでまた胸が苦しくなる。
だけど、敦は僕の頭に手を添えて言った。
「俺が起こしていいって言ったんだから、謝らなくていいんだよ」
その言葉が、僕の心をどれほど救っただろう。
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