─ロボロside─
ずっと俺の事を見つめてくる彼女…。
(俺の顔になんかついてんのか…?)
俺は彼女からの視線に耐えきれず、彼女の方へと顔を向けてしまった。
するとばっちり彼女と目が合う。
(め、目が合った…っ!?)
俺は心臓の音を高ませながら、すぐさま目線を逸らして、コネシマの背中に隠れた。
すると顔に熱が帯び始めているのに気付く。
「~~~~~っ」
俺は赤く染まった顔を手で覆い隠した。
鏡なんて見なくても顔が熱くなってるのですぐ分かる。
するとコネシマが俺の異変に気付いたのかこっちに振り向いた。
「?rbr、お前どうしたんや?」
頭にはてなを浮かべながら不思議そうに俺に聞いてくる。
「い、いやなんもない…!ただ暑いなって…」
俺は焦り、汗をだらだら額に流しながら必死に誤魔化そうとした。
「えぇ?そうか?なんか顔が…ングッッ」
俺はコネシマの口からその言葉が出た瞬間、手で勢いよく塞いだ。
「ほんまになんもないって!!」
俺はコネシマの口を力強く塞ぎながら必死にそう言う。
「んぅぅ!!わあやあらっ、!!」
するとコネシマが苦しそうに俺に訴えかけていた。
「あ、ごめん、つい強く口塞いでしもた」
俺は謝りながらすぐさまコネシマの口から手を離す。
「ついどころちゃうわ!死ぬところやったぞ!!」
コネシマはそう言ってぜぇぜぇと息を漏らしていた。
そんな会話していると、いつの間にか俺達の前に彼女が立っていた。
そう、森透 月雫(モリトウ ルナ)が。
「あ、森透って私の事ですけど…」
彼女は首を傾げてそう俺達に話しかけた。
俺は彼女を目の前に固まってしまった。
前案内してもらった時は普通に話せたのに今は意識してしまい、動くことすら出来ない。
「は、話しかけられた、!!?」
すると俺の口からぽろりとつい思っていたが出てしまった。
こんなに緊張するとは正直俺自身でもとても驚いている。
「そりゃあんだけ大声で名前呼ばれたら話しかけますよ」
彼女は俺の言葉に少し笑いかけながら話した。
するとコネシマが「あ、」とトントンから貰った2、3枚の書類を彼女に差し出した。
「これ!渡してって頼まれてん!」
コネシマは平気にニヒッと無邪気に笑って明るく言った。
「あ〜なるほど!ありがとうございます」
彼女も優しい笑顔で返しながらその書類をコネシマから受け取っていた。
するとコネシマが笑っていた元気な顔と一変し、真剣な表情で恥ずかしそうに口を開く。
「あ、あの…話したいことがあんねん…」
「ほ、ほう?」
「き、今日…!放課後、校舎裏来てな!」
「え、ちょっ!?」
すると顔を赤く染めたコネシマはその言葉だけ残して素早く走り去っていった。
教室の扉にはもうコネシマはいない。
その場にいるのは立ち固まっている俺と、困ったような表情の彼女だけ。
「え、えーとぉ…変な人ですね…笑」
彼女はそう言って苦笑いをした。
そして彼女は俺に「ありがとうございました」と言って元の場所へと戻って行った。
俺は「あ、う、うん」とぎこちない返事をして1人で生徒会室に向かって歩き出す。
(く、悔しい…)
俺は結局彼女と何も出来なかったままのかと黙って悔しい感情を抱きながら歩いていた。
─〇〇side─
「ありがとうございました、」
「あ、う、うん…」
今私は告白宣言をされたと言っても過言ではない。
なぜなら生徒会員のあの捏島 孝行に放課後校舎裏にと呼び出されたのだ。
「ぅ〜…いやまだそうとは限らないし!!」
私は机に顔を押し付けるように潜る。
「なぁに悩んでんの〜?」
すると友達の亜美が私の机の前にもたれ掛かりながら聞いてきた。
「捏島さんに放課後校舎裏に呼び出された…」
私は顔を机に押し付けたまま亜美に今さっきの出来事を話した。
「え!?あのイケメン生徒会員に!?」
亜美はそれを聞いて驚いていた。
まぁそりゃそうだろう。
何回でも言っているが、彼は1年生に早くも生徒会の一員になり顔もとてもイケメン。
運動神経も抜群な人気者なんだから。
キーンコーンカーンコーン
そうこう話していると授業が始まるベルが学校に鳴り響いた。
授業中、内容が全く入ってこない。
呼び出された事が気になってしょうがないんだ。
まだ告白されるとは決まっていない。
そんなこと分かっている。
それでも、何処か期待してしまう_
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コメント
16件
rbr…頑張れよぉ…(((
まだ決まった訳じゃない、決まった訳じゃない......()