アズ「もうお前と話すことは無い。」
そう言い放つと、アズリエルはこっちを睨む。
そして世界は暗転し、全てがひとつのブラスターに呑み込まれる。
だが、こいつも避けれるさ。
約束したからな。絶対に倒すって。
『フリスク』と!
そうして、すべてを飲み込むブラスターはその姿を消し、そこには被弾無しのスケルトン…つまりオレが立っていた。
アズ「俺の攻撃を覚え、避けるのはお見事、でもまだ得意になるのは早いよ。」
アズ「俺はまだちっとも全力を出しちゃいないんだ。」
そうして、アズリエルは不敵に笑う。
アズ「お前の『ケツイ』も、俺の真の力には敵わない!」
瞬間、アズリエルの体が横に伸びる。
そして目の前に現れる。
最終形態のアズリエル・ドリーマーが。
アズ「ハ、ハ、ハ…見ろ…!これが俺の最終形態だ!」
そして、ヤツの指から攻撃が放たれる。
避けようとするが、体が動かない。
避けるすべはなさそうだ。
…
……
………
へへへ、そうだ。これでいい。
どうせ避ける必要なんてない。
目の前に迫る弾幕を前に、ここまで落ち着けるのも珍しいかもな。
だが、オレは今…この戦いでの勝利を確信した。
ピースは全て集めたぞ。
フリスク、トリエル、兄弟、アンダイン、アルフィー、王様。
UNDERTALEの数々の出会い。
そして、NルートとPルートの2つのエンド。
その終着点となるアズリエル・ドリーマー。
そしてダメ押しに、思い出の装備品、『ハートのロケット』と『古びたダガー』。
ここまで集めりゃ文句無いだろ。
後は頼んだぜ。
『キャラ』。
?「あぁ、確かに預かった。あとは任せてくれ。」
瞬間、世界は2つに両断され、
『古びたダガー』は『本物のナイフ』へと変わった。
おかしい、俺は今信じられないものを目にしている。
サンズとの戦いの最中、薄々気付いてはいた。いや、正直な事、最初から分かってたんだ。
『フリスク』は『フリスク』であり、『キャラ』じゃない。『キャラ』はそこまで良い人ではないって。
だが、信じたくなかった。諦めたくなかった。情けないが、認めたくなかった。
だからみんなを巻き込んでこんな騒動を起こした。なのに、なのに…
アズ「お前は…キミは…キャ…ラ…」
瞬間、世界は2つに両断された。
アズ「ごめんなさい…ボク、取り返しのつかないことをした。」
子供の姿に戻ったアズリエルはそうやって泣いていた。横にはキャラが居るが、特に慰める気はなさそうだ。
キ「いつまで泣いてるつもりだい?まったく…」
キ「それはそうと、はじめましてフリスク。それに久しぶり、サンズ。」
フリ「は、はじめまして!キャラ…さん?」
キ「さんは要らないさ。キャラで良い、さんを付けられると違和感がある。」
フリ「それじゃあ…キャラ?」
キ「それでよし。」
そんなくだらない談笑をし終えると、キャラはこっち向いて笑いかけた。
キ「今回キミには、色々と世話になり過ぎてしまったね。ありがとう。」
サ「別に良いさ。このくらい。ただ説明不足過ぎるとは思うがな。」
キ「そうかい?ボクのLVの源は経験値、EXPが1番効率的なだけで、こうしてボクを呼び出すのは不可能ではないさ。一時的だけどね。」
サ「わざわざいつでも『ケツイ』を取り外しできるオイラが、NルートとPルートを歩み、人間とモンスターとの関係を築かせ、マイ武器を持ってきて初めて一時的に蘇る。」
サ「こりゃ相当の骨折り損だな。」
キ「まあまあそう言わないでくれ、私も今から出来ることはするさ。」
つまり、経験値を手に入れる為、今までのルートを回させたらしい、
しかもオイラのソウルに吸収ではなく、密着に近い状態で居続けたらしく、 フォトショップフラウィー戦で出てきたのは、
キ「確かに経験値は大分足りなかったが、キミたち2人のセーブファイルが消されちゃ元も子もないから、一時的避難のために仕方なく泣け無しの経験値を使ったのさ。」
との事らしい。
最初に言ってくれ、と言いたいところだが、確かにこんな不確定要素全開な作戦言われても信じないだろうな。
フリ「それじゃあ…どういうこと?」
キ「つまりこれから、私とそこのアズで本当のハッピーエンドを作りに行くってわけだよ。」
アズ「でも…バリアならさっき、キャラが僕の世界と一緒に破壊しちゃったじゃん…これ以上何かやることがあるの?」
やっぱりバケモノだな。
キ「あぁ、一つだけ残ってるよ。これさえ成功すればキミらのPルートは永遠に安泰だ。」
フリ「よく分かんないけど、結局何をするの?」
そう聞かれると、キャラは自慢げに言う。
キ「フッフッフ、この世界の事は肉体が無い時に調べ尽くした。」
キ「人間の歴史も、モンスターの歴史も、魔法も、何もかも。」
そして、バッと腕を上げ宣言した。
キ「今からアズと共に、この世界全てを包み隠す『バリア』を張るよ!」
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