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○○「え、ここ凄い」
ちょっと高そうだし、こんな格好でいいの?
と、おもいつつ、御局様の後ろに続く。
店員「あ、いらっしゃい!」
御局様「3人だけど、いいかしら?」
案内されたのは個室の席。
隣の部屋とは襖で、仕切られてて。襖をはずすと、大人数も入りそう。
御局様「さぁ、じゃんじゃん頼んでー?深澤くんも遠慮しないでね?」
○○「え、私は?」
御局様「あんたは言わなくても遠慮しないでしょ?」
○○「うわぁ、なんか腹たつんですけど」
深澤「たしかに。よくわかってますね(笑)」
○○「ちょ、深澤くんまで!(笑)」
御局様「いいから、ほら、頼も!」
お品書きをみると、高価な造りのわりに、すごくリーズナブル。
深澤「え、思ってたより、良心的な価格ですね」
御局様「まぁね、ここ、うちの弟が経営してるのよ。」
○○「え?」
御局様「ほぼ、個室というか、なるべくプライベートで楽しめるようにと、色々店内も工夫されててね…向こうは子供連れでも利用しやすいようにキッズスペースもあって。子供みながらゆっくりご飯食べれたりね」
深澤「すごい……」
○○「ん?でもなんで、こんな凄い素敵なところを私たちに?深澤くんはまだしも、なんで私まで?」
御局様「あんたが来ないと深澤くん来ないでしょ?仕方ないじゃない。」
○○「……そんなに深澤くんがいいんですか?」
御局様「そりゃ、この業界に、こんなイケメンで優しくて仕事ができる男の人なんて、そうそういないじゃない?しかも気遣いもできるし。そんな人と仲良くなれたら、自分の価値もあがるじゃない?言い方悪いけど。あんたもそうでしょ?あんな変な男に引っかかって…」
○○「………」
そ、それを言われたら何も言えない……
深澤「あの、俺、そんな良い奴でもないですよ?わら。仕事ができるんじゃなくて、ただ、いまの環境が合うだけで…」
御局様「なんかあなた達2人、似てるよね。」
○○「…え?」
御局様「自分を、過大評価しないけど、やるべきことはしっかり責任もってやるし、きつんと、言うべきことは、相手が誰でも言えるし。すごいとおもう。」
どうしたんだ、今日は。いつもは、私のやること成すことに文句ばかりな癖に。
○○「…なんか、言い方悪いけど、気持ち悪いです。どうしたんですか?頭打ちました?」
深澤「おー、言うね?わら。てか、○○、御局様にだけだよね、言い方きついというか、遠慮しないの。」
○○「…」
御局様「そう、それが凄い腹立たしいとこよねー。でも気づいたのよ。そうやって、自分を防御してたのよ。私のことは、防御する必要のない相手だからかなと。最初はとことん嫌われてんのかと思ってたけど、私には感情的だから。あと深澤くんにもね。」
深澤「そう…ですね。」
○○「なんか、ムカつく…」
御局様「ほら(笑)こうやって遠慮なくね(笑)」
深澤「普段もこんなですから!わら」
○○「うるさいなぁ。もう。」
深澤「ん?待って、ほんとにイライラしてる?え?」
なんか、無性にイライラしてる。
何でかわかんないけど。
こんなんじゃ、ご飯美味しくなくなるよね、2人とも…
○○「…ちょっと御手洗…あ、適当に頼んでもらっていいですか?」
御局様「はいはーい。」
深澤「大丈夫?」
○○「……うん」
ちょっと冷たすぎるよなと思いつつも、少し頭を冷やそうと、トイレへ。