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てことで!2話目どうぞ!
kn視点
冷たい風が俺の頬を撫でると
虚だった意識が呼び戻される。
その風に応えるように、俺の隣にいる恋人、
いや、”元恋人”の彼が
俺が持っている大量の荷物を半分持とうかと気遣いの声をかける。
柔らかくて暖かいそんな声
その声を俺は冷たい風のように受け流す。
、、、俺は何してるんだろう
横を見ると彼の寂しそうな顔が見えて慌てて顔を逸らす
すると、俺の手の平に暖かいものが触れた
それは大きくて暖かい彼の手だった
どこに行くにも繋いだ手
あの時の俺は、俺と彼が繋がっていた証だと勝手ながら思い、
その暖かさが好きだった
できるだけこの気持ちがバレぬよう、
俺は優しい目で彼に問う。
どうしたの? と、
そうすると彼は、
最後くらい良いでしょ?笑
と、寂しそうな笑みを浮かべる。
ああ、彼はきっとわざと明るく振る舞ってる
わかるよ
わかるんだ
君が無理していること
だってずっと見てきたんだもん
ずっと近くで
他の誰よりも近くで
誰よりも愛おしい君を
ごめんね、
君が好きになったのが俺じゃなければ
他の誰かだったら、
もっと君を愛してるくれる人だったら、
きっと君は幸せだったんだろうね
好きになってごめん
でも、こんな事を言ったら君は怒るだろうね
だって君は優しいから
心の中でそう謝り、俺は彼と繋いだ手に力を込めた
駅に着くと、彼はわざわざホームまで俺と一緒に来てくれた
俺がここまで来なくて良かったのに、と言うと彼は、
僕が来たかったの〜
と、実に彼らしい事を言う
俺はつい笑ってしまい
心の中でありがとうと言った
それからは他愛のない話を沢山した
まあ、君のことをずっと見ていたからあまり話は入ってこなかったけど
でもね、
ずっと心の中で、
君が離れたくないって言ってくれるのを待ってたの
ずるいよね、
きっと彼はこう思っているから
俺がまだ君の近くにいたかったから
情けない焦りを感じながら
こんなことを考えてたんだ
気づくと駅のアナウンスが聞こえた
ああ、彼との時間が終わってしまった
自然に涙が溢れた
彼に気付かれないよう俺は足早で電車に乗り込む
すると彼が動いたのが分かった
お願い、俺を引き止めて、
離れたくないって言って、
手に汗が滲んだ
すると、彼の声が聞こえた
じゃあね
ああ、本当に終わってしまった
またじゃなかった
いや、最初からそんなものなんて
なかったんだ
俺は彼に泣いてるのがバレぬよう、
小さな声で、
じゃあね、
と、彼との時間に終わりを告げた
気付くと、目的の駅が過ぎていた
俺はため息をつき、天井を仰いだ
そういえば、彼とこの電車に乗ったことはなかったな
彼は車を持っていたから
俺の行きたいところ全てに行かせてくれた
もちろん俺は君の隣で
君の横顔を見ていたっけな、
でも、もう隣には君はいないから
君の声は聞けないから
君の笑った顔は見れないから
ああ、
ごめんね、
ごめんなさい
ッ、、、好きになってッ、ごめんね、
そう、俺は小さく呟いた
電車の中には
俺の情けない泣き声が響いていた
終わり方がよくわかんなかったです、、、
結論 金ブロっていいよね!