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第3話〜!
いってらっしゃい!
kn視点
気がつくと俺の乗った電車は終電に
着いていた
完璧に目的の駅を降り過ごし現在って感じ
はぁ、、、歩くか、
俺はクソデカため息をついて駅を出た
あいにく、ここはここら辺でも都会の方なので駅同士は近い距離にある
まあ、今日中に家に着きそうではないのだけれど
ふと、空を見上げると綺麗な、でも鈍い光を放った月が雲から顔を出していた
綺麗な三日月
綺麗だけど、どこか欠けている
それはまるで彼と俺のようだな、と直感的に感じた
無意識に月に手を伸ばすと
俺の指には月のように輝く指輪があった
あぁ、そうだ
それは君から貰ったものだったな
これを渡す時、君は少し照れていて
だけど少しかっこつけたいのか俺の目をしっかりと見つめて
俺を包み込んでくれるような声色で
愛してるよ、きんとき
と、言ってくれた
でもいざ言ったらやっぱり恥ずかしいようで
すぐ顔を逸らしたよね
でもそんなところが、その何気ない仕草が愛おしくて
あぁ、やっぱりこの人を愛して良かったなって思った
でもそれは昨日まであったどこか近いような、とても遠いような
俺にとっての淡い、儚い思い出
自然にまた、涙が溢れそうになる
さっきまで体中の水分がなくなるくらい泣いてたくせに
そうだ、”彼”に報告しないと、
そう、俺はある人に電話を掛けた
プルルルル
『しもしも〜?きんとき〜?』
案外早くでてくれたな
『あれ?聞こえてる?』
「大丈夫、聞こえてるよ」
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