TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

強さを守る、強い人。

一覧ページ

「強さを守る、強い人。」のメインビジュアル

強さを守る、強い人。

1 - 強さを守る、強い人。

♥

1,434

2024年09月13日

シェアするシェアする
報告する


家族パロです

青桃





𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄



青「ほら、行くよー!」

橙「はーーい!」

黄「まって、くつしたぁ、!」

いつものように子供達を保育園に連れていくことがこの苺華青の毎日の日課である。





青「じゃあ、また迎えに来るね。いい子でね。」

素直な子だから元気な返事をすぐしてくれる。その声を聞いたらまた即家に戻る。


青「ただいま、」


桃「ん、青、おはよ、」

階段から降りてきたのは青の嫁、苺華桃。

彼は生まれつき身体が丈夫ではなく、現在、体調不良で仕事はお休み中なのだ。

青「起きて大丈夫?ベッドの方が楽じゃない?」

桃「だいじょうぶ、へいきだよ、笑」

そう言いながらソファに寝そべってはふはふと怪しげな息を続けている。

青「今日は僕も休み貰ったから、家事は僕に任せて休んでて。」

桃「、」

青「桃くん?」

返事が無いことに不安を抱き、近寄って目を合わせる。目があっているはずなのにどこかあっていないような気がする。

青「桃くん?聞こえてる?」

桃「、っん、こ、ろぉ、」

青「うん、青だよ。しんどいね、もうちょい寝な。」

桃「ん、ぅ」

青が頭を撫でてあげると直ぐに眠りについてくれた。





昼になり、体力を少しは付けないと身体が持たないからと桃を起こした。

青「ご飯、食べよ。」

ゼリーでも持ってこようとした時、

桃「青、おれも青と同じのたべる、」

と言われてしまった。

正直言うとまだ食べれないだろうからゼリーを食べて欲しいところだが、早く子供たちと一緒に食事をしたいという焦りから強がることも少なくなかった。

青「はい、絶対無理して食べないでね。」

桃「ありがと、」

しばらく、テレビの音量を下げてちらちらと天気予報を観ていた。


桃「ふ、ぐ、こふっ、げほ、ぅ、っえ、、っ」

突然、嘔吐く音が聞こえた。

青「っえ、あ、わわ、大丈夫?」

桃「けほ、ごめ、むせて、、笑」

青「ソファに移動しよ、もうご馳走様ね。」


青「片してくるけど、一応袋持っててね。」

桃「、ごめん」

そう言うから、いいんだよって頭を撫でて、テーブルへ向かった。

桃「けほ、ぅ、ぉ、っえ”、、げぇ、っ、」

引き金となったのがむせたことなだけで恐らく気持ち悪さはずっとあったんだと思う。


青「落ち着いた?」

桃「ん、ごめ、せっかく作ってくれたのに、」

青「そんなことはいーの。ご飯くらい、いつでも作ってあげるよ。だから、今はまだゼリーとかで調整しよ?」

桃「そ、だね、」





青「ぁ、保育園に迎え行かなきゃ、桃くん、1人で平気?」

桃「、おれも行くよ、」

青「何言ってるの、熱高いんだから。」

桃「加熱剤のめば、お迎えぐらい、行けるよ」

青「その後しんどくなっちゃうよ。」

桃「いい、昨日、お迎え行くって、約束した、から、」

いつの間にかそんな約束をしていたらしい。加熱剤は一時的に熱を下げるものだから効果が切れた後が凄く怖いのだけれど、1人で家に残すのも正直言って怖い。

青「はぁ、わかった。きつくなったら言ってね。子供の前だからとか関係ないからね!」

桃「!、分かってるよ、笑」




桃「熱、下がったよ。」

青「ん、早く行こっか。」

男同士とか気にせず、しっかり手を繋いで静かな道を2人で歩く。こんな風に2人で歩くのは久しぶりで少し嬉しい。




橙「っあ!まま!ぱぱ!」

黄「!ままっ、来てくれた、!」

桃「おう笑 約束したもんなー?」

一気にママ感が強くなる桃くん。ままをしている桃くんは本当に子供の事を一番に考えている。

この風景が僕の一番の宝物。




黄「今日のご飯、なぁに?」

青「今日はカレーだよー。」

橙「え!やったー!!まま、カレーやって!」

桃「はは、嬉しいな?笑 ぱぱのカレー美味いもんなー」

黄「まま、今日は食べるの?」

桃「あー、ごめんな、今日も食べれないんだ。」

橙「また、違うの食べるん?」

青「ままは、ぱぱ達より食べれる量が違うから、同じもの食べちゃうとままの身体がびっくりしちゃって、しんどいしんどいなっちゃうから、元気になるまで同じものは食べれないんだよー。」

橙「まま、元気やないん?」

桃「あはは、そんなに心配しなくても大丈夫だよ、ありがとな、笑」






橙「ただいまー!」

黄「ただいま、!」

青「ただいまー、おかえりー。手、洗ってきなー!」

はーい、と洗面所に向かった2人を確認した時、肩に重みを感じた。

青「ご飯持っていくから、ベッドで寝てな。僕のベッドでもいいから。」

肩に乗せられた頭を撫でながらそう言うと、桃は素直に2階へ上がって行った。




ご飯中も桃の話ばかりする子供たちを見て愛されてるなとしっかり感じた。

子供たちとお風呂も済ませ、そろそろご飯を持っていこうかなと思っていた時、天井から咳き込む音が聞こえてすぐさま部屋へと向かった。迷うことなく青の部屋へ行くと、ベッドに沈んでいる桃の姿があった。


青「大丈夫?体起こそう。いくよ?」

桃「げほっ、は、はっ、ごふっ、、はっ」

青「ゆっくりね、吐いてばっかりだと苦しいよ。吸って、吐いて、、、」

桃「ん、く、はっ、ふぅ、、ごめん、っは、」

青「いいから、もう少し深呼吸してて、」


しばらくして、落ち着いた桃に水を飲ませていると青の職場から電話がかかってきた。

青「ごめん、ちょっと出てくるね。」

桃「ぁ、ん、ここにいて、。」

青「っ、 あはは、わかった笑」



青「もしもし、お疲れ様です。・・・・・・、」

青が電話をしている間も桃は青の手を握っていた。時々優しく握り返される事が嬉しくて、付き合っていた頃を思い出した。

そんな時、突然青から握られる力が強くなったと同士に「え?!」という声が聞こえて視線をそちらに向ける。


青「え、ちょっと待ってください。明日は、無理です。そもそも僕、休みの予定だし、、、いや、でも、!!」



電話が終わっても青の表情は暗かった。

青「はぁ、もぅ、。」

桃「青、?大丈夫か?」

青「桃くん、、僕、明日出張に行かなきゃ行けなくなっちゃった、。」

桃「っえ。そ、ぅなん、。」

青「急に決まったらしくて、明日僕以外はみんな無理らしくて、」

桃「そっ、か、しょうがないなそれは、けほ、頑張ってな、」

青「でも、桃くん明日は昼まで橙くんと黄くんがいるし、午後からは1人だし、そんなの不安でしかないよ、。」

桃「だいじょーぶ。橙と黄はいい子だし、大人しくしとくよ。」

そういった途端、青が桃に抱きついてきた。

青「ごめんね、昼に必ず電話するから。」

桃「ん、笑」






青「じゃあ、いってくるね、何かあったらすぐ連絡して。わかった?」

桃「わかった分かった笑そんなに心配しなくてもいいから、笑」

青「心配しか出来ないんだからさせてよ!今日はいつもより早起きだし、血圧上がりにくいでしょ?ふらふらしない?朝ごはんは無理に食べなくてもいいけど、水はこまめに飲んでね?それと、」

桃「わかった、わかった!ありがと、行ってらっしゃい。」

青「、行ってきます。」



青の言う通り桃はいつもより早起きで、まだ血圧が上がりきっていなかった。くらっとするのをグッと抑えて、子供たちを起こしに行く。


桃「橙ー、黄ー起きろー朝だぞ~、」

もぞもぞと布団が動くのがいちいち可愛く思えてくるのは親バカだろうか。



橙と黄は昼から、大学生の兄達に遊園地に連れてってもらうのだ。兄の赤と紫はそれぞれ一人暮らしでたまにこうやって子供たちと遊んでくれる。

朝ごはんを食べさせて、のんびり3人でテレビを観て、薬を飲み忘れていたことを思い出し、2階へ上がって、リビングへ帰ってくると、珍しく橙と黄が言い合いになっていた。

薬のことを思い出した時、同時に桃は自分の体調を思い出し、頭が何とも言い表せない痛さに悩まされていた。だから、テレビのチャンネルで喧嘩をしているらしい2人の声が異様に頭に響いて仕方がなかった。

滅多に喧嘩をしない2人だが、月に1回、2回あるかどうかの頻度で喧嘩をする。よりによって、今日だとは、、。

桃「、ふぅ、っ、」

でも、こればかりは仕方がない。毎日一緒にいるのだ。喧嘩くらいして当然だ。


桃「2人とも、そろそろお兄ちゃん達が迎えに来るよ。テレビはもうお終い、」

黄「むぅ、帰ったら僕が先に見たいのみる!」

橙「なんでや!!俺だってみたいのある言ってるやんか!」

桃「、わかったわかった、帰ってから決めよう?喧嘩してたら、遊園地楽しめないよ?」

黄「、わかった、。」

橙「うん、」



赤「ただいまー?お邪魔しまーす?まあいいや、笑」

紫「どっちだろ笑 橙くーん、黄ちゃーん!来たよー!」

自由な雰囲気で家に入ってきた2つの声。

橙「んー!今行くー!」




桃「笑、おかえり、」

赤「久しぶり、お母さん。」

紫「久しぶり。」

桃「おう。紫ーくんまたでっかくなったな、笑」

赤「はいはいどーせ俺はチビですよー」

桃「ごめんて笑 、2人のこと頼むな。」

赤「うん、任せて」

紫「夜ご飯、食べさせてから帰るよ。その方がお父さんもお母さんも楽でしょ?」

桃「いいのか?ありがとな。」

話せたのが本当に久しぶりでどこか懐かしい気持ちになる。

赤「お母さん今、体調崩してるんでしょ?無理しないでね。俺たちの事も頼っていいから。」

紫「そうそう、お母さん何でも1人で頑張ろうとするから。」

桃「青から聞いたのか?、ったく、、。」

赤「今どこがきついの?」

桃「ちょっと頭痛がするくらいだよ。薬飲んだし、あんま気にすんな、。」

紫「ゆっくり休んでね。」

桃「ん、ありがとうな。」





桃「ふぅ、こふ、ふっ、は、」

1人になった今、気が抜けたのか咳や息切れが漏れる。静かな部屋にやけに大きく響くのがどうも面白くない。

たまには自分も家事をしなければ、

そう思ってあまり慣れない家事を始めた。



桃「んっ、はふ、はぁっ、けほけほっ、げほ、っ、は、はっ、」

こんなにも自身の身体は脆いものだったのだろうか。悔しい気持ちになり、強がって家事を続ける。

廊下がやけに長く感じて、目の前がぐるぐる回る。

ちょっと休憩、、

そう思って、洗濯カゴを抱えたまま壁に身体を預けて座り込んだ。







ブーブー、、、

出ない。

やっと電話をかける時間が出来た青は先程から桃に電話をかけているが出る気配がない。寝てるだけならいいのだけれど、あの桃の性格を知っている青はその考えは思いつかなかった。

嫌な予感がする。







桃「、けほ、ふ、ぅ、んん、」

青「起きた?」

桃が目を開くと眉間に皺を寄せた青と目が合った。

桃「青、こふ、ん、、しゅっちょ、うは、」

青「桃くんが心配で帰ってきちゃった。でも、帰ってきてよかったよ。ここは病院。桃くん覚えてない?家の廊下で倒れてたんだよ?」

桃「、休憩の、つもりだった、」

青「もう、何それ、笑、でも本当に焦ったんだからね?家事なんて体調悪い時にしないの。」

桃「ごめん、おれ、いつも青に頼って、助けられてばっかで、何かしたくて、っ」

青「いいの。僕がしたくてしてる事なんだし。」

桃「俺は、やだ、こんな、弱いおれ、」

こういう場合、桃はなかなか納得してくれなくて、いつも自分を責め潰してしまう。

青「あのね僕、初めてお母さんに桃くんと家族になりたいって話した時にね、」

聞いたことない話に桃は視線をしっかりと青に向けた。

青「守りたいものがある事が生き物の一番の強さなんだよって。」

「だから、守りたいものができた、強い青には、何も否定しないよって言ってくれたんだ。」


青「桃くんにも、守りたいものあるでしょ?」

ある。黄、橙、赤、紫ーくん、そして青。守ってあげたい家族がいる。

青「だから桃くんは、とっても強いよ。」

桃「んっ、ぐす、ぁりがと、っ、」

青「今日、赤くんと、紫ーくんと話せた?」

桃「うん、すこし。大きくなったね、2人ともっ。」

青「そうだねー。またみんなでご飯食べに行きたいね。」

桃「ん、頑張らないとな、ごはん」

青「少しずつね、笑 」




𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄


またまた長編を書いてしまいました、見直ししてないので変かも、!!

連載の続きまだかよって思った方居ます?ごめんなさい!💧

それに視点が安定してなくてよく分からなかったですよね、もっと上達出来るように頑張ります。


それと、フォロワー様800人ありがとうございます🌟

これからもよろしくお願いします🙇🏻‍♀️ ̖́-

それでは、三連休楽しもー‼️

ばぁあい!




この作品はいかがでしたか?

1,434

コメント

8

ユーザー

もうやっぱ大好き🥲💞 あんまり長いストーリー飽きちゃって見ないけどみそらちゃんのはまじで飽きずに最後まで見れる💭ほんとに好きです大好きです💗💗

ユーザー

めちゃくちゃ好み、、!!✨ 青くんが桃くんのこと大切にしてるのがよくわかる、、😭✨ 長編全然OKです!! 800人おめでとうございます!

ユーザー

いや性癖には刺さるし、途中で泣きそうになるし、全員尊いしで情緒ジェットコースターなんですけど⁉️ 今回もめちゃ最高だったよ🫶🏻💞 長編おつかれさま〜🍀

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚