※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体、事件などとは一切関係ありません。
〈File43:異邦人の腹のうち〉
智世はじっと頭蓋骨を見つめ、そして――。
「え、ええ!?」
頭蓋骨を投げ捨てた!
頭蓋骨が宙を舞い、慌ててソファーの背から身を乗り出すけどもう遅い。
投げ捨てられた頭蓋骨は急速に高度を落とし、ラグに不時着してしまう。
幸い毛足の長いラグだけど、たとえ骨が無事でも、そういうことじゃない。
「智世!」
咎めるけど、智世はソファーに凭れて動かない。
長い脚を持て余したように組み、顔はブラウンさんの方を向いている。
横顔でもわかるくらい、視線が険しい。
こんな風に尊大な態度を取る智世を、私は知らない。
「あれは偽物だ」
「え、偽物……?」
「3Dプリンターで製作し、着色した標本。ただのプラスチックだ」
言われてラグに転がった頭蓋骨を見********************
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