こちら第2話です。
第1話→まきぴよさん
阿部ちゃんが出ていった楽屋は一瞬の静寂のあと、ふっかさんの『よし、帰ろ』の一言で弾かれたように動き始めた。
気持ちの落とし所がない俺はとても動くような気分じゃなかったけど、みんなが楽屋を出ていく流れに乗って仕方なく帰路についた。
💙「お前、大丈夫か?」
しょっぴーから電話があった。
🖤「大丈夫じゃないよ…俺、全然わからないんだけど」
阿部ちゃんの事を思って色々してたのにいつも素っ気ないどころかきつくあたられて、それでも我慢してたのに。
俺が言うならまだしも、阿部ちゃんから一緒にいたくないって言われて話し合いにもならなくて、どうしろって言うの?
俺は気の置けない友人でもあるしょっぴーに、モヤモヤをぶつけるように一気にまくしたてた。
💙「おぉマジで全然大丈夫じゃないな」
遅いしいいよと言ったけどしょっぴーは家に来て、口を挟む事もせず俺の気が済むまでただ話を聞いてくれた。
🖤「…ありがと、しょっぴー」
💙「気にすんなって、だいぶ楽になっただろ」
🖤「うん。わかる?」
💙「帰る時からお前すげぇ顔してたもん。もとに戻った」
で、今どうしたい?と聞かれたけど、阿部ちゃんに拒絶されてる今、俺の思いなんてそこにないんだからどうしようもないと投げやりに答えた。
🖤「好きだからこそ傍で支えたかったのに」
また不満が沸いてきそうな俺を見て、しょっぴーは『ちょっと外出よ』と人の少ない河川敷に連れ出した。
桜は6部咲き。
まだ寒かった頃、一緒にブランケットに包まって温かいコーヒーを飲みながら『春は忙しくなりそうだけど、時間作って花見しようね』って話していたのに、この調子では実現しそうもない。
あの時は当たり前に傍にいて幸せだったのに、何でこんな気持ちで桜を見ながら春を迎えているんだろう。
怒りも悲しさも、全部が虚しくなってくる。
🖤「しょっぴー」
💙「んー?」
🖤「俺、もう別れようかな、阿部ちゃんと」
ぽつりと呟くと『勢いで思ってもない事言うな』と窘められた。
💙(めめって阿部ちゃんの気持ち全然わかってないんだな、そりゃこうなるわ)
第3話→まきぴよさん
コメント
12件
やっぱりしょっぴーはめめくんにとって良い友人だなー^^ 気ずかいのできる大人だなー⇒さすがです👏 めめくんはまだまだだな笑あべべの気持ちに気づけなくて別れようかなーなんて言うところはまだまだお子様のようなってでも当事者だとなかなか分からないのかもね😢
この作品が初めて見た主様の作品なんですけど、 主様小説書くのすごくお上手ですね…!尊敬します✨ これからも頑張ってください!
謎は深めないでほしい🤣🤣🤣🤣 ヒントくれwwwwwww