「やっぱり1度全員自国に帰るべきだと私は思うのですが…」
「この状況でか?帰ったとしても俺たちの国がなんともなってないとは限らないだろ!」
話し合いを思った以上に難航した。何よりこのまま日本に留まるかそれとも一旦自国に帰るかで大モメしてしまっている。
「だからこそですよ、もし自国がこうなってたら国民たちは化身すらいない状況ですよ?それは化身としてあまりにも無責任すぎるませんか?」
その中でもアメリカとイギリスの口論が激化していた。イギリスは1度自国にみんな戻るべきだと言うがアメリカは日本に留まる方がいいという。
「そうかもしれないがそもそもどうやって帰るんだよ!AIが全部暴走してるんだぞ?」
「そうだとしても自国を見捨てるなんて化身として有るまじき行為です!何とか帰る方法を見つけるしかありませんよ」
「あ、あの…」
2人の独壇場のようになっている会議室で日本が恐る恐る手を挙げて言った。
「私の国の自衛隊の飛行機は全部AIが搭載されていなくて完全手動型なんです、今は非常事態ですし一旦それを貸し出しますからとりあえず帰る方針で話を進めませんか?」
(ここでお詫び:実際に自衛隊で在られる方やそれに詳しい方、このお話の都合上AIを搭載されていない設定にしました。だから『そんなオンボロじゃねーよ馬鹿』と思われても頑張ってスルーしてください。ゴミ作者なのでこれくらいしか辻褄合わせが思いつきませんでした。本当にすみません)
「なるほどそれなら帰れるな、俺たちなら全員飛行機の運転はできるしな、」
今まで黙っていたドイツもそう言った。そして結局話し合いの結果一時帰国することが決まった。
「ではアメリカさん達、皆さんお元気で。2ヶ月後に必ず無事でもう1度集まりましょう、」
心配そうな顔でそういう日本、アメリカは笑顔を見せると、
「嗚呼、勿論だぜ!必ずこの状況を解決させような!」
と言って全員自国に戻った。
「さて、私も出来ることをしなければ。とりあえず全国の避難所の開設とインフラの整備、それから食料の確保も…」
日本はアメリカたちを見送るとすぐに首相官邸に向かった。しかし日本は行く先々で様々な事故に巻き込まれるてしまっていた。
「祖国様!あぶないです!」
「なんでこんなに車が突っ込んで来るんですか!もう!」
半ギレになりながら日本は突っ込んできた車の側面を全力で蹴り飛ばす。国の化身の力はその国の軍事力に比例するためこれでも日本はかなり強いのだ。
「大丈夫ですか?怪我はありませんか?」
「あ、ハイッ!大丈夫です、」
「良かった…ごめんなさい、これから向かわないとといけない所があるんです。では、」
近くにへたり混んでいた人に声をかけて無事を確認すると日本は一言断りを入れてからまた走り出した。
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AI全てぶっ潰せば解決…(暴論)