【 五条side 】
時透「ねぇ五条。」
五条「あ?」
やけに神妙な顔でこちらを見るのは時透宵その人。
頭には浮かれたネズ耳を付けている。ま、俺もなんだけど。
季節は春。
俺たちはたまたま2人で
たまたまディズニーに来ていた。
時透「ディズニーランドって夏休みの研究にもってこいじゃない!?」
開始早々季節を塗り替えるような発言が出たが、今は春だ。
五条「……。一応聞くがなんでだ」
時透「だって、だって、!夢の国調査すればいいんだよ?」
時透「エンジョイしながら写真撮って、パッとまとめてバッと発表すればミッションクリアだよ??」
五条「お前、ほっんと一周回ってバカだよな。」
時透「それほんとに一周回った?」
五条「ディズニーはなぁ…入場待ちやらアトラクション待ちやらで何分ロスしてると思ってんだよ」
五条「夢ねぇよ。絶望だよ。」
五条「お前みたいになんも考えずにエンジョイしてられんのはガキのウチまでだからな?」
時透「そんなこと言うなよ!!オマエはほんと夢のない男だな〜」
五条「もしろその歳で夢抱いてる方が希少人種だろ。」
五条「いいか?ディズニーに親子で行った場合、子供の5倍疲れるのは親だからな?」
時透「オマエいつから親になったんだよ。……もしかして私のことガキって言ってる??」
五条「………。」
時透「なんか言えや💢」
時透「はぁ…これだから夢のない男は…」
時透「今からこの時透宵様が夢のあ〜る話をしてあげよう!ありがた〜く聞くがよい!」
五条「へいへい。」
すると、俺と向かい合っているそいつは
鼻をふんす!っとしてから
ドーナツを手にとり、
こう言った。
時透「ドーナツの穴からは未来が見えるんだよ!!」
ドーナツの穴からこれ見よがしに此方を覗いてくるのだった。
五条「………。なんか見えてんのかよ」
時透「いやなにも。」
五条「お先真っ暗じゃねぇか。」
時透「なっ!なにを言うか貴様!!」
五条「なんで武士口調…」
時透「そーゆーあんたは未来見えんの??」
時透「身も心も未来でさえも白髪なんじゃないの??」
五条(仕方ない、付き合ってやるか。)
俺はドーナツを手にとり、対角にいるそいつを覗き込んだ。
五条「……バイオレンス怪力女がひとり。」
時透「オマエ喧嘩売ってんのか💢」
拝啓 “ バイオレンス怪力女 ” へ
あぁ。夢のある話だな。
[裏話]
“ 確信犯 ”
[後日]
『スパーン』
時透「五条ぉ!」
五条「あ?」
時透「お前!写真は任せとけとか言っといて!」
時透「私だけブレブレじゃん!」
時透「せっかくのディズニーだったのに!!」
五条「あ?…よく撮れてんじゃねぇか。」
五条「ホラ、正真正銘美男微女。」
時透「発音で誤魔化せると思うなよ。これ小説だかんな??」
五条「へいへい。」
五条「そんなに不服だったらまた連れてってやるよ」
時透「!マジでか!!」
五条「おう、マジマジ。」
時透「やったー!!」
夏油「……ねぇ硝子。アレってどこからどこまでが戦略だと思う?」
硝子「全部。」
コメント
5件
うん、神かな?
フォロー失礼します! この話すごく面白くて好きです!続き待ってます!
早く見れたッ!今回も面白かったですッ!五条くんと時透ちゃんの組み合わせ好きすぎる! 宵さんの小説が神すぎて怖いです、:( ˙꒳˙ ):まぁ、宵さんは女神なので仕方ないですよね(私にとっては女神様です!) これからもずっと応援してるので無理をせず頑張ってください!