眼鏡をかけた背の高い女性で、こちらを見ると小さく会釈してくる。
彼女の名前は高城聖奈といい、この新聞同好会の会長を務めている先輩だ。
ちなみに生徒会役員でもあるようで、成績優秀かつ運動神経抜群といった才色兼備のお方である。
しかも性格も優しくて穏やかであるため男女問わず人気があり、教師からも頼りにされている。
まさしく非の打ち所のない完璧な女の子といった感じだ。
だけど欠点があるとすればそれは人付き合いに慣れていないことだろうか。
そのため彼女は学校で孤立しているわけではなく、むしろ友達は多い方だと思うのだが何故かいつも1人でいることが多いらしい。
その理由については誰も知らないみたいだし、僕自身も興味はないけどね。
ただ一つだけ言えることがあるとするならば、それは彼女にとって学校生活とは退屈なものだということだけだ。
授業内容自体はそこまで難しくはないのだが、勉強が出来る生徒というのはどうしても目立つもので、その結果周囲から妬み嫉みの視線に晒されることになる。
中には嫌がらせをしてくる輩もいるため、彼女のストレスはかなりのものになっていたりする。
しかも彼女は見た目が良いこともあって男女問わず人気があり、告白されることも少なくないらしい。
そんな環境下に置かれてしまえば誰だって嫌気がさして不登校になってしまうかもしれない。
それでも学校に通っているということは、彼女自身にもそれなりの理由があるということだろう。
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