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「魚の内臓は塩を効かして冷蔵しておきました。貝も結構残してあります。釣りなり仕掛けなりに使って下さいね」
草津先生のこの言葉で、夜の活動へと突入する。
ただし、
「これ以降、夜は必ず2人以上で行動して下さいね。あと、泳いだり海の中に入ったりするのは禁止で」
という指示も出ている。
深草は全員で出撃だ。
場所は砂浜の西側の投げ釣り用スペース。
なお、秋津の皆さんもそれぞれの場所に竿等を持って出かけている。
一応、ヘッドランプも持ってきているが、まだまだ辺りを見るのには不自由しない。
陽は沈んだけれど、空に光が残っている感じ。
もうすぐ沈みそうだけれど、細い月も出ている。
なお、今回の仕掛けは、
① ケミホタルをつけたウキの下に、
② 魚のアラを入れたカゴをつけ、
③ その下に天秤という2又の金具をつけて、
④ 金具の片方におもり、片方に毛針付きの仕掛けがついているもの。
毛針には、僕の仕掛けの場合、イカの細切りをつけている。
無くても大丈夫だけれど、一応という事で。
なお、仕掛けは共通だが、ウキ下の長さは個人の思惑だ。
僕はわりと短めにしたが、皆さんはどうなんだろう。
思い切りよく、仕掛けをぶん投げる。
ただ、僕の腕とこの仕掛け、リールだと飛距離30メートルちょっとというところだ。
川俣先輩はもう少し先まで、綺麗なフォームで飛ばしている。
美洋さんは僕より、ちょっとだけ近い位。
彩香さんと未亜さんは、明らかに術とか魔法を併用。
飛ばしていないのだが、誰よりも遠く、しかも思い通りの場所へと着水する。
「その方法、便利だけれどずるいよな」
「高校の先輩方に比べれば、これくらいはまだ甘いのですよ」
未亜さんは堂々とそんな事を言っている。
さて潮が満ちてくる時間らしく、仕掛けはゆっくりと手前左に流されていく。
限界なあたりで巻いて、カゴ内にアラを詰めて。
場合によっては、皆の右側に移動して、投げて。
それを2周したあたりだろうか。
一気に来た。わかりやすいくらいに一気に3つ、ケミホタルの光が見えなくなった。
沖側の2人を除く、先輩、僕、美洋さんだ。
思い切り、リールを巻く。