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「…………」
私、ななっし〜は拳銃を構える。
壁にある的に銃口を向ける。
引き金に指をかける。
「…………やっぱり、無理…」
私は手から拳銃を離す。
「…無理しないでいいのに」
今、私は訓練場で武器の練習をしているところだった。
私だけ皆みたいに武器を使えない。エンジニアのうたいさんも銃とか使えるって聞いて、私だけ使えないままじゃ駄目だと思って練習をし始めた。
「…さもくんって、凄いよね。」
「…どこが?」
「私と同い年なのに戦ったりしてて、真面目だし、頭いいし…」
私は俯きながら話す。
「命懸けで戦ってるさもくん、かっこいいなって…」
「…ななっし〜」
顔を上げると、さもくんの顔が少し赤かった。
「…そんなに言われると、恥ずかしい…」
「ご、ごめん」
「褒められるの慣れてないだけだから、大丈夫。」
「…さもくんは、怖くないの?」
「何が?」
「敵と戦うのって…もしかしたら死ぬかもしれないのに、怖くないのかなって…」
「…怖い、かもしれない」
「え!?」
意外だった。さもくんは平気そうな顔してるから。
「自分でもよく分かんないんだけど、俺はここに来る前、俺は蒼天から言われてたことをしてただけだから、なんか、ロボットみたいな感じで、心を無にしてたから…だから俺は怖いって思ってるのかも分かんない。」
「…………………」
「…ななっし〜、焦んなくていいと思うよ?」
「…え?」
「ななっし〜は自分がどうしたいのか、ちゃんと考えてみて、それから何をするのか決めたらいいんじゃないかな。」
「………」
私が、したいこと…
「………結構時間経ってるし、今日はもう終わりにしよ?」
「………うん」
私は拳銃を机に置いて、さもくんと一緒に歩き出した。